アドテックスの最終赤字が拡大し、債務超過に

コンピューター周辺機器のアドテックが、3月31日にIRニュースとして、業績下方修正を公表しました。
→ http://www.adtx.com/jp/pdf/ir/ir-20060331-01.pdf

生の企業発表を見るのも、非常に勉強になります。
特に、業績修正は、いろんな会社のケースを見ておき、頭に入れておくことをおすすめします。
これによると、平成18年3月期の連結業績として、従来の予測であった当期純損失32億円を、さらに下方に修正して47.7億円の純損失としました。

これにより、約14億円の債務超過となるとのことです。
売上高も、当初の予測70億円を、58億円まで引き下げています。
下方修正の原因としては、売上高が下記の原因で下がったとされています。

   A 社内体制の再構築?収録以外の事業の縮小・売却
   B 与信管理強化の影響
   C システム構築に伴う受注延期・失注
   D 部品の品薄による出荷遅れ
   E 資金調達の遅れで発生した信用不安による失注

そのほか、棚卸資産の評価みなおしによる損失が7億円強あるなど、不良資産のリストラも、業績悪化の要因となっています。
これが、将来の財務体質強化につながり、収益性向上につながるといいですね。

なお、先週金曜の上記発表を受けて、昨日(月曜)は、前日終値の3840円を280円も下回る3560円の取引値となりました。
前日比で7%強の下落ですね。
やはり、業績の下方修正および債務超過という状況は、投資家の評価を下げる重要なファクターになるようです。
関心のある会社、現在投資中の会社、あるいは取引相手の会社のバランスシートは、よくよくチェックしておきたいところですね。

PREV
投資有価証券の含み損益について
NEXT
フジテレビ、ライブドア株含み損300億円