たな卸資産の評価基準、低価法に一本化(2006.4.12*17)

企業会計基準委員会は、4月11日、企業が所有するたな卸資産の評価基準を、在庫の時価下落分を損失として決算に反映する「低価法(低価基準)」に一本化する方針を決めた、との新聞記事です。

適用時期は、2008年3月期が予定されています。

じっさいに企業会計基準委員会のホームページに行ってみたら、新聞記事の内容は明示されていない印象でしたが、いずれにせよ、国際的な会計基準の統一といった観点からは、いずれ避けられない流れであることは、たしかだと思います。

一説には、上場企業の2?3割しか低価基準を採用していないともいわれ、企業内の在庫には、かなりの含み損がバランスシート上隠れていると
見ることもできます。

建設・不動産などの業種は、不動産が商品であることから、たな卸資産として取り扱われ、低価基準の適用が強制化されると、少なからず影響があるかもしれませんね。

もっとも、各社ともかなりシビアに評価を見直しているから、その影響は限定的、との見方もあります。

在庫の含み損は、上場レベルの会社だと、億単位はザラです。

思えば、1990年代、バブルがはじけた直後、有価証券が原価基準という当時の状況からすると恐ろしい評価方法が原則となっていました。

あまりにも含み損の実態が決算書に反映されず不合理だ、ということで金融商品会計基準の登場、ともなったのですが、次はたな卸資産の含み損をきれいにしましょうよ!という流れになっているわけなのですね。

原価基準と低価基準が任意に選択適用できる現状では、それぞれ異なった在庫評価をする2社の業績比較が、単純にできないといった不都合も生じます。

こういった視点を会計の世界では「企業間比較」というのですが、会計基準の選択の幅を、可能な限り統一化の方向でいきましょう、というのが、最近の流れです。

ぜひ、この機会に知っておいてくださいませ。

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