過剰在庫の評価損などで最終赤字

日経新聞12月8日の16面です。

7日、トイザらスは発表業績下方修正を発表しました。

参考→ http://www.toysrus.co.jp/truj/press/2006/20061207.html

当初、売上高2000億円、経常利益35億円、最終利益7億円を見込んでいましたが、今般の発表で、売上高1930億円、経常利益4億円、最終損失25億円と、最終損益ベースで32億円もの利益減少予想に大幅変更となりました。

上記の大幅下方修正に関連する話ですが、「過去に蓄積された不稼動在庫の処分を予定しており、これに伴う特別損失を約20億円計上する見込み」だそうです。

子供向けのおもちゃですから、品揃えもかなり必要でしょうし、流行とか嗜好の変化とか、在庫調整が難しい側面もあったのかな、という気がします。

●トイザらスの発表にもとづく、

 在庫の評価損計上の影響、推測図
            B/S
     ―――――――――――――――――
            ↓|
     棚卸資産 ▲20|利  益▲ 20
                     ↑
                     ↑
            P/L      ↑
        ―――――――――    ↑
        売上高   ×××    ↑
         :           ↑
         :           ↑
        特別損失   20(?)→・

財務分析的には、今回の在庫圧縮で、純資産の数値と棚卸資産残高の数値が低くなります。

ROE(自己資本利益率)の観点からすると、ちょっと長い目で見なければなりませんが、事後はROEの分母の純資産が低い状態になりますので、同じ利益なら、利益率が相対的にあがることになります。

あと、できれば、会計上の決算手続だけでなく、現物をきちんと処理することにより、維持管理コストが削減できます。

厳しい状況下で、どのような舵取りがなされるか、注目していきたいところです。

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