重箱の隅をつつくようなテーマは気にしない【簿記検定1級学習方法】

がんばろう日商簿記1級合格。

今回は「重箱の隅をつつくようなテーマは気にしない」というテーマでお話をしてみたいと思います。

2015年6月14日、第140回の日商検定1級がありました。

商業簿記に関してはある程度標準的で20点は狙えるような問題でしたが、会計学と工業簿記・原価計算は、テーマを見た瞬間に「しまった、ここまで細かくやってない」と思ったかもしれません。

会計学は連結キャッシュフロー計算書が出ていたので驚いたかもしれませんが、よく見ると、非支配株主持分への配当か何かの論点を除くと基本的にはB/S、P/Lから作るやり方を採用していたので、個別キャッシュフロー計算書の知識で8割以上取れると思います。

あとは分配可能額のところで、その他有価証券評価差額金が借方にあることに気付けば解けたと思います。

一応テキストにも書いてありますが、そこまでやる方はあまりいないかもしれません。

あそこで引っ掛かると3つのうち1つですが、会計学は頑張って17、8点を狙って欲しいです。

なので商業簿記とあわせると37、8点ぐらいが目標だと思います。
工簿・原計は厳しい部分があって、本支店会計は過去の日商検定1級でほとんど見ないので、「隅っこ」じゃないかと思った方もいると思います。

本支店会計は全経の上級あたりでは勉強するかもしれませんが、日商の場合は2級で知識が止まってると思います。

しかし、あの問題は見た目が本社工場会計ですが、よく見ると勘定分析の積み重ねで、パニックにならなければなんとか15点ぐらいまでは取れそうな問題です。

重箱の隅と思わせるような出し方をしたときにも落ち着いてください。
今回は本当の意味で重箱の隅をつつくような論点はそれほどありませんでした。

そういう意味では、138回のほうがきつかったです。

140回は「重箱の隅」っぽいですが、よく見ると個別の知識で部分点が取れるところが結構ありました。

ただ、原価計算は見た目が重箱の隅をつつくような問題で、たとえば、耐用年数が違う複数の代替案について、オーソドックスな教科書では耐用年数を最小公倍数で合わせます。

たとえば、2年と3年だったら、2年を3回投資して6年、3年を2回投資して6年というように2回とか3回とかで再投資をして耐用年数を合わせる方法ですが、今回の問題点はそうではなくて、すぐに再投資したというあまり見慣れないやり方なので、問題を見て驚いた方もいると思います。

しかし、そういうときには腹をくくって、知っている知識で無理矢理やってください。
意外と、知ってる知識で無理矢理やると正解になってしまいます。

あまり細かいことは気にしないということです。

知っている知識で頑張れば7割ぐらいは取れるようにアレンジしてくれています。

将来的に重箱の隅をつつくようなテーマができないと70点取れない試験になると、受験生がもっと減って自殺行為になりますから、日本商工会議所もそこまではやらないと思います。

今のところは、目先のタイトル・テーマが見たことがないものだったり、少ししかやらないような特殊なテーマでも、よく見ると中身はオーソドックスな場合もあるので、知っている範囲の知識で部分点を取るように勉強をするのが良いと思います。

138回のほうがきつかったのは、会計学で連結包括利益計算書が出たことです。
リースの中途解約というのはほぼ会計士レベルの論点です。
文章の指示通りにやって出来ないことはないですが、リースの中途解約はやはりきついんです。

為替換算調整勘定で子会社の持分を売却という、会計士レベルのような、ある意味で罰ゲームのような論点がありました。

持分売却で支配を継続しないケースまで教えなければいけないので、やると膨大になってしまいます。

そのあたりはほぼ飛ばして、その他有価証券評価差額金のできる範囲の数字を埋めて、あとは勘定科目を書けばなんとか合格点は取れるようになっていました。

ほとんどやっていないような論点でも、知っている範囲の知識で強引に解けばなんとかなりますので、焦らないでください。

とにかく、表面的に特殊な論点だと思っても気にせず、できないところは飛ばしてください。

できる範囲で数字を埋めて、とにかく空欄を無くしてください。
悪あがきをして、部分点の積み重ねで7割を取りましょう。

泥臭く合格点を取ればいいんです。

重箱の隅をつつくようなテーマ、タイトル、用語が出ても気にせずに飛ばして、できる範囲で7割以上を取るような頭に切り替えられるよう、メンタル面の強化もしましょう。

私はいつもあなたの1級合格を心から応援しています。
基本をしっかりやれば7割は取れますから、頑張りましょう。

ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

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