工業簿記と柴山式総勘定元帳

がんばろう日商簿記2級合格、今回は「工業簿記と柴山式総勘定元帳」というテーマでお話をしたいと思います。

柴山式の簿記学習メソッドで2級・1級に合格された方の多くは、標準的な問題であれば工業簿記・原価計算で満点を狙いにいけるぐらいの実践力を身に付けています。

実際に、第141回の簿記検定の1級・2級合格体験記を見ても、工業簿記・原価計算のいずれかで満点か満点に近い点数を取っています。

一般的な学習カリキュラムの場合、全体の仕組みからいって重要性が高くないことまで同じように勉強してしまうので、内容の優先順位がわからなくて、取捨選択がなかなかできないのです。

柴山式の場合は、柴山式総勘定元帳があります。
これは、十字を書いて、左上に資産、右上が負債、右真ん中が純資産、右下が収益、左下が費用のエリアとして、それぞれのT字勘定を配置して数字を集計するものです。

この考え方を使うことによって、工業簿記の勉強が非常に有利になります。

これは簿記2級・1級に限らず、公認会計士の管理会計でも使えます。

商業簿記の場合はちょうど真ん中で十字を切って、左半分は上から資産と費用、右半分は上から順に負債・純資産・収益になります。

工業簿記・原価計算の場合は、基本的に資産と費用を行ったり来たりする勘定の受渡しがメインで、負債・純資産・収益はあまり出てこないので、十字の縦のラインを全体の3分の2くらいのところまで右側に寄せます。

このように、資産と費用のスペースを大きくして書くのが、工業簿記版の柴山式総勘定元帳の特徴です。
スペースが広がればT字勘定が横に並べられるので、やりやすいのです。

材料や賃金や製造間接費から仕掛品勘定に数字が移されたり、原価差異は費用になるということが視覚でわかるのです。

勘定の受渡しのハブは仕掛品になるので、仕掛品を中心に前後の勘定連絡がイメージできるようになると、簡単に工業簿記はできるようになります。

このように、見た目にわかりやすく示したのが柴山式総勘定元帳です。
このやり方は3級からお話していますし、2級から始めた方でもすぐにできるようになります。

ポイントは、材料、賃金、製造間接費、仕掛品という4つの勘定科目(特に仕掛品勘定)をしっかりと意識します。

特に、最近の1級の工業簿記・原価計算では、仕掛品勘定に関する理解を聞かれる問題、あるいは製造原価報告書、製造原価明細書に関する知識を聞かれることも多いです。
それは仕掛品勘定の理解にほかならないのです。

こういった勘定連絡をしっかりと2級または1級の基本の段階で身に付けて、柴山式の勉強で工業簿記をマスターして、本番で40点満点を狙っていきます。

商業簿記は60点満点中30点を取れば合格するという形で、効率良く合格戦略を構築することができます。

柴山式総勘定元帳の考え方はこの動画でも参考になると思いますし、柴山式簿記講座ではもう少し詳しくやっています。

柴山式総勘定元帳と工業簿記との関係を意識してみてください。
あなたの工業簿記の実力がグンと上がります。特に工業簿記に苦手意識がある方は試してみてください。

私はいつもあなたの2級合格を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

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