キッズ簿記第11週⑤ いよいよ最後だ!11週のまとめ

【キッズ簿記(BOKI)Step3】

最終回の今日は「いよいよ最後だ!第11週のまとめ」です。

柴山政行氏(以下、柴山):今週は、キッズベーカリー開店1年目の通信簿作りをやってきました。

そして、税金を納めることを勉強してきましたが、改めて大事なポイントなどをおさらいしたいと思います。

ここまで11週間、全54回にわたって、どんなことを学んできたのか、最後の確認をしたいと思います。
今回も楽しく勉強しましょう。

進行:今回ももかさん、りょうたくんの2人と一緒に勉強していきます。
では、今週お勉強したことを順番に確認しましょう。

まとめ1、「1年の総まとめ、確定申告書を作るよ!」

柴山:これは、決算日の後に行う総まとめの手続で、「決算手続」ともいいますが、試算表を作って、減価償却やその他の修正を必要に応じて行います。

そして、修正後の試算表を作った後に、さらに2つの通信簿を作って、税金を払います。
このような一連の流れをみてきました。

確定申告書とは、1年間の儲けに対してかかる税金を計算した書類のことで、税務署という国の組織に、お店の通信簿と一緒に提出して税金を納めます。

税務署とは、会社や個人の事業主が税金を納める場所です。
稼いだお金の一部を国または地方に納めて、国や地方の運営に役立ててもらいます。

たとえば、図書館を運営したり、道路を作ったり、おまわりさんなどの、公共サービスのために使われるので、社会の会費ともいえるのです。

まとめ2、「2つの通信簿、損益計算書と貸借対照表」

柴山:決算修正した後の試算表の残高部分を、上半分と下半分にそれぞれ分けたうえで、それを切り離して「損益計算書」「貸借対照表」という2つの通信簿にわけました。

元々1つの試算表だったものを、2つに分解したと思ってください。
なので、それらの差額である利益は、損益計算書で計算しても、貸借対照表で計算しても、どちらも金額が一致するのです。

そして、利益の20パーセントが税金になった場合の、納税額の計算もしました。
ケイイチくんのお店の納税額は、2,917,883シバ×20パーセントで、583,576シバとなりました。

進行:このように1年間の流れを見てきましたが、どうでしたか?

もかさん(以下、もかさん):この2か月半で、かなりの数の用語を覚えたと思います。

りょうたくん(以下、りょうたくん):2か月半はあっという間でした。

柴山:ケイイチくんだけではなく、世の中の、色々な商売をしている人たちが、このように頑張って、税金を納めて、世の中を動かしているということがわかったかと思います。

進行:全11週、55回のプラグラムでお送りしてきたキッズBOKIは、今日で最終回となります。
そこで、どんなことを勉強してきたのかをまとめて振り返ってみます。まとめ3、「キッズBOKIの11週間で勉強してきたこと」

柴山:ステップ1では「さあ、お店をはじめるよ!」ということで始まりました。
必要なお金を用意して(現金の増加)、配達用の車など、商売に必要なものを買って(設備の増加)、さらに、費用の意味や種類について、リース、レンタル、家賃などの例を学習して、最後に、借入金や資本金を例に、お金の調達方法について学習しました。

ステップ2では「本日開店いらっしゃいませ」というテーマで学習をしました。
仕入と売上について学習し、ここで喫茶ABCという新しいキャラクターが登場しました。

次に「さあ開店だ!たくさん売るぞ!」という内容で、店頭売上の集計について学習しました。

それから、「開店から3週間たったよ!」という内容で、売掛金や買掛金の学習をしました。
このときには、もかさんとりょうたくんに“キッズBOKI劇団”をやってもらいましたね。
最後に、「閉店のあとは何をする?」というテーマで、金種表や日計表を作りました。

ステップ3は「お店の通信簿を作るよ!」というテーマで学習をしました。
まず、1か月のまとめということで、月次試算表を作りました。
このあたりからパズルっぽくなってきましたね。

その次は、「設備は使ったら古くなる!」ということで、決算や減価償却について学習しました。
減価償却費という言葉もこのときに出てきました。

そして、「いよいよ1年の総まとめだ!」ということで、貸借対照表と損益計算書を作り、税金の計算をしました。
このようなことを学習してきました。

進行:以上でプログラムは終了しましたけれど、もかさんも、りょうたくんも、2か月半のお勉強おつかれさまでした。
簿記を初めて学習してどうでしたか?

もかさん:2か月半だけでこれだけできるようになったということに、自分自身驚いています。
それと、売る仕事以外の、裏方の仕事のほうが大変なのだなということがわかりました。

りょうたくん:簿記のことはまったく知らなかったので、この2か月半で色々学ぶことができて、良い経験になりました。

進行:簿記だけではなくて、商売の仕方とか社会の実情も学びましたけれど、そのあたりはどうでしたか?

もかさん:簿記から色々なことが学べたと思います。
1つの表から色々なことを推測したり、改善点を考えられたのはすごいなと思いました。

りょうたくん:最初は覚えられるとは思ってなかったのですが、やっていくうちに、徐々にわかってきて、自分でも驚きました。

進行:色々勉強になりましたね。
2人とも、本当におつかれさまでした。

柴山:佐竹さんも、ここまで本当におつかれさまでした。

進行:実は、私も、この番組で初めて簿記を勉強しました。
今まで社会生活をしているなかで、何となく確定申告をしていましたが、今回の番組を通して、自分がいかに会計や税金について勉強不足だったのかというのがよくわかりました。

2人のように小さい頃から学んでいたら、もう少し税金について関心が持てたのかなと思いました。

柴山:私は今回のこの講座を3月の後半から構想してきましたが、そのなかでみなさんに伝えたいと思ったことは、簿記はあくまで道具であるということです。

簿記を通して、世の中の仕組みやお金のことがわかってきますし、考える力も身に付きます。

簿記の知識を身に付けるだけではなく、そこから得られる別の知識や考え方にこそ、大事なものがあるのかなという気がします。

帳簿を毎日コツコツつけることは大変な作業ですが、みなさんでもそれができることがわかった、良い機会になったのではないかと思います。
ですので、私は簿記を義務教育に取り入れたほうが良いと考えているのです。

もかさん:たしかに、算数だと実用的ではないものもありますが、簿記の場合はほとんど全部が実用的で、社会のこともわかるので、本当に授業に取り入れたほうが良いと思います。

柴山:大人でも簿記から学ぶことはたくさんあるので、子どもから簿記をやれば、色々なことを学べるはずです。

それと、先程、もかさんも「見えないところでの苦労が多い」と言っていましたが、みなさん、そのように大変な思いをして商売をしているのです。

しかし、どうせ大変なことをやるのならば、好きなことを仕事にしたほうが頑張れると思います。

ですから、2人も、興味があることを商売にすると、つらくても頑張れるのかもしれませんね。
そういったことも知って欲しいと思って、この番組を作りました。

進行:この番組を見て一緒に勉強してくれたあなたもどうでしたか?
この番組は引き続きYouTubeでもご覧いただけますので、わからないところや復習したいところがあれば、何度でも繰り返して見てください。
せっかくの機会ですので、簿記の知識を身に付けて、日々の生活に役立ててください。

柴山:キッズBOKIはこれで終わりではありません。
今後は、今回の動画に沿うような教材を作ったり、このシリーズをDVD化したり、あるいは、これを基本にしたイベントなどを行ったり、色々な楽しい企画を展開していきたいと思っています。

このような情報は、随時、キッズBOKIのホームページに掲載しますので、キッズBOKIのホームページやYouTube動画に注目してください。

まずは、ここまでご覧いただいて、そして、勉強していただいて、本当にありがとうございました。

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