簿記試験第137回は連結会計に注意!

がんばろう日商簿記1級合格、今回は「第137回は連結会計に注意」というお話をしたいと思います。

136回の簿記試験では連結が出題されませんでした。

最近の傾向としては商業簿記で出ることが多いのですが、会計学で出る可能性も十分ありえますので注意してください。
連結のなかで出題可能性のある大きなテーマを挙げると、下記の10個が考えられます。
(1)連結決算の全体像
(2)資本連結の基本
(3)開始仕訳
(4)資本連結の応用
(5)成果連結
(6)税効果
(7)持分法
(8)連結包括利益
(9)在外子会社の換算
(10)(連結C/F)

入門レベルは(1)(2)で、「そもそも連結とは何か」という連結決算の全体像と、手続きの基本的な流れを理解します。

(2)では、投資と資本の相殺消去で、第1ステップは100パーセントの子会社でのれんが無いケース、第2ステップは100パーセント子会社でのれんが出るケース、第3ステップは少数株主持分がある部分支配でのれんが無いケース、第4ステップは少数株主持分とのれんが発生するケースで、ここまでが基本です。

第5ステップは子会社の資産・負債を時価評価して差額が出るケースです。

償却資産も出るケースがありますが、簿記1級の場合は土地のケースがほとんどです。
この5ステップをしっかりやっていただきたいです。
できれば、第5ステップで評価差額に関して税効果を適用したケースを学習しておくと良いです。
最近は税効果を適用するケースが少ないのですが、一応、第5ステップでやっておいてください。

それとプラスアルファで、のれんの償却と、子会社の当期純利益の少数株主持分への振替も学習しておくと良いです。
ここまで出来れば資本連結の基本は終わりです。
次に(3)の開始仕訳ですが、ここでみなさん苦手になるのですが、連結決算全体像との兼ね合いで理解します。

(4)の資本連結の応用は、段階取得、支配獲得後の追加取得、持分の一部売却です。
ここまで出来ると、最低限のところは点数が取れるようになります。
次に(5)の成果連結で、これは要するに売上と売上原価の相殺消去とか、売掛金、買掛金、未払金、未収金の対応する勘定の相殺消去です。
それから、手形取引の調整とか、棚卸資産の未実現利益の控除、固定資産の売却に伴う未実現利益までが簿記1級で出ます。

特に減価償却の調整なども出ます。
みなさんが苦手にしやすいのは、税効果、アップストリーム、貸倒引当金の調整あたりで、成果連結で挫折する人がかなり多いですので、最初は税効果を使わないで成果連結をやってください。
(6)の税効果や(7)の持分法になってくると、みなさん息切れしてきます。
息切れしてしまうので苦手になってしまうのですが、持分法は意外と簡単です。
これらに加えて、やって欲しいのは、(8)の連結包括利益と(9)の在外子会社の換算と(10)の連結キャッシュ・フローです。

次の簿記試験に出る可能性があるのは、在外子会社の換算です。
為替換算調整勘定は連結包括利益に関係します。
連結包括利益の問題は最近出題されていますから、過去問で対応してください。
あとは、連結精算表も何回か書いて、慣れておいて欲しいと思います。
これら10個の論点と連結精算表で、連結が一通り完成します。
柴山式では、大事なところを5・6時間に絞って講義していますので、参考にして、しっかりやってください。

次の試験では連結が出来るかどうかが合否を分ける可能性があります。
商業簿記または会計学で出題される可能性があるので、頑張ってマスターしましょう。
連結を制するものが137回を制する可能性が高いです。

頑張りましょう。
私はいつもあなたの簿記1級合格を応援しています。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

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