大学院で、税理士2科目免除!のメリット

がんばろう日商簿記1級合格、今回は大学院で税法2科目免除、税理士の効率的な資格取得法です。

私は今、千葉商科大学の会計ファイナンス科というところで上級簿記を教えています。

具体的には、日商簿記検定1級レベルや税理士簿記論と、公認会計士レベルの内容も一部取り入れながら、過去問を使ったりして講義をしています。

2013年の秋には、11月の下旬からまた集中講義が始まるのですが、私の講義にはだいたい10名ぐらいの受講生がいます。
受講生のなかには社会人の方や外国人留学生の方もいます。

ところで、日商簿記検定1級に受かると税理士の受験資格が得られます。
日商簿記検定1級の勉強で、税理士試験の簿記論と財務諸表論の基礎が7割から8割できます。

そういったことを考えると、簿記1級の勉強をした方は、次に税理士の資格を考えてもいいかもしれません。

会計士については、現在は監査法人への就職が厳しい状況ですから、新卒でないと入れないということもありますし、短答式が受かりづらくなっています。

会計士というのは、努力の割には報われることが少なくなってきて、今は「費用対効果」が少し厳しい時代になっています。

そのため、こだわりがないならば、特に社会人の方には税理士をすすめています。

働きながら受かりやすいのは税理士ですし、科目免除の恩恵は大きいのです。

そして、税理士は高齢化が進んでいて、平均59歳ぐらいですので、あと5年10年すれば世代交代が進みます。
そうすると、これからは20代から40代くらいの若手税理士が必要になってきます。

40代ならば、社会経験が豊富で、ビジネスマンの即戦力となり得るような税理士が良いと思います。
そういったところで、チャンスがあると思っています。

税理士資格という観点から見ても、資格以外で見ても、会計系の大学院や大学院には4つのメリットがあることを紹介したいと思います。

まず1つは、今の大学の設備はとても素晴らしいことです。
私が30年近く前に通っていた埼玉大学は、校舎はボロボロで、夏でもクーラーをつけずに窓を開けて授業をしていたこともありましたが、あれよりもレベルの高い校舎がすごく多いです。

亜細亜大学にも行っていますが、あそこも綺麗です。
今の大学はある程度の設備が整っています。
だから、今、大学や大学院に通っている方は幸せです。

千葉商科大学の大学院には5年ぐらい行っているので、何人の方とお話する機会がありますが、やはり大学の先生は優秀です。

会計ファイナンス科の研究科長さんは、ハーバード大学でMBAを取っていて非常にビジネスセンスもありますし、英語も堪能な方です。
みなさん、その道に関しては究めていますので、大学院などは講師陣が優秀です。

もう1つは、受講生の質が高いことです。
社会人の方たちが土日を使って何か資格を得ようと通っているので、モチベーションが高いですし、人事交流もできます。

あとは、海外、とりわけ中国あたりからの留学生が多いです。
中国は非常に大きなマーケットですから、政治面での意見の食い違いなどはあっても、経済面ではお互いに助け合う関係ですから、中国の方と話をするのは有益です。

色々な考え方がわかって、自分自身の勉強や仕事の肥やしになります。
時事問題について、中国の方と話していると面白いです。
このように、異文化コミュニケーションは大学院で経験できます。

3つ目は、大学院を修了したという資格は、就職や転職に非常に有利です。
やはり、今は大学院を出たというのはプラスになります。

そして最後ですが、税理士試験には税法3科目と会計2科目があるのですが、会計2科目である簿記論と財務諸表論は簿記1級の延長で受かると思っています。

税法3科目のうち法人税法はネックです。
法人税法は10年かかっても受からない人もいるくらいに受験勉強が大変です。

簿記論や財務諸表論は以前に比べて傾向が掴みやすくなっているし、簿記1級で基礎力の8割くらいは終わっていますから、かなり合格しやすいです。

だから、現在簿記1級の勉強をしている方は、税理士の簿記論と財務諸表論は試験を受けに行って良いと思います。

問題は法人税法です。
法人税法か所得税法は、どちらかは選択必修科目なので、この科目を会計大学院で取りたいです。

大学院を修了すると、税法2科目が免除されます。

そのため、あとの1科目は消費税を取ればいいと思います。

そのようにして税理士の資格を取る場合は、3年ぐらいで合格できる可能性があります。
今は学問の秋ですから、会計大学院という選択肢も考えてみてください。
税理士資格が早く取れるかもしれません。

私は、あなたに早く会計人として社会で活躍してもらいと思っています。
教養にもなるし、人脈も広がります。
色んな展開がありますので、この機会に大学院を考えてみてください。

私はいつもあなたの簿記1級合格を応援しています。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

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