簿記学習、効率的な理論対策=テキストの読み込みと問題の解説

がんばろう日商簿記1級合格、今回は「理論対策はテキストの読み込みと問題の解説で対応しましょう」というお話をしたいと思います。

前回の簿記1級は2013年11月に第136回が実施されましたが、このときには理論とおぼしき問題が多く出ました。

会計学のところでも出ましたし、工業簿記・原価計算でも理論と思われるものが出ましたが、テキストと照らし合わせてみると、太字やアンダーラインを引いたところだったり、講義で私が重要だと言った部分などの、「キーワード」を中心に出題されているのです。
ということは、特別に何かの基準を別途読み込むということをしても構いませんが、時間が無いビジネスマンの方などが効率良く簿記1級に受かろうと思ったら、理論で満点を取る必要はなく、理論に関しては半分も取れればOKです。
あとは計算が8割ぐらいできていればいいのです。
傾斜配点もありますし、みんなが苦手な理論というのはそれほど配点がつかないはずなのです。

もちろん、過去の試験をみると合格率が2・3パーセントとか、5パーセントとか、司法試験かと思うような低い合格率だったことも過去にありましたが、通常は配点を調整するのではないかと思います。
なので、みんなが出来るところは必ず点を取れるようにすれば良いのであって、難しい理論の隅っこの問題を解くために、わざわざ理論の本を一冊買う必要はありません。

そんなことをするよりも、まずは、きちんと計算が8割程度できるようにすることです。
例題レベルを9割できるようにして、本番で8割程度できる力をつけて、イージーミスを考慮しても7割5部取れるようにするイメージで取り組んでください。
理論の比重は全体の1割ぐらいあるかどうかなので、それほど多くはないですし、これから急に変わるとも思えないです。

理論は半分も取っておけばなんとかなりますし、その半分についても、柴山式で言っているようなキーワードを中心に読み込みをしておけば、それほど恐れることはありません。
例題などの問題文や解答プロセスにもヒントがある場合があります。
穴埋めだろうと選択問題であろうと、簿記1級ではそれほど長い論述は出ません。
知ってるかどうかを問う問題なのです。

しかも、そのほとんどは細かい特殊な論点は出ません。
一部に特殊な問題が出ることもありますが、そこを追求してしまうと1000時間も1500時間も勉強することになってしまいます。
私はそのような長い時間をかけるような勉強法はすすめていません。
500時間の勉強で、効率良く7割以上取るのがコンセプトです。

資格を取って、それを社会に活かすことが大事です。

さらに知識を深めたければ、受かった後にやればいいのです。
なので、まずは例題や過去問の計算をしっかりとできるようになってください。
今までの理論については、計算の解説を丁寧に読んで、徐々に理解を深めることでも十分対応できています。
これからもこの傾向は変わらないと思って勉強したほうが効率的です。
理論に関しては、テキストの本文のキーワードや太字を中心に読み込んでください。
前回の工業簿記・原価計算ならば、引取費用などの、材料副費の問題が出ました。
あの部分は、柴山式ではテキストの1ページ目に出ています。
テキスト本文の太字かアンダーラインのところを中心に、短時間でキーワードを総チェックしてください。

キーワードを確認して、キーワードの意味を大まかで結構なのでイメージしてください。
あとは、各例題などの解説を丁寧に読み込んでおけば、理論はある程度対応できるはずですし、そういう問題を出すべきだと思います。
難しいことよりも、基本的な言葉をきちんと知っていることが、本来、商工会議所が考えている簿記1級の知識だと思います。
もちろん、新会計基準も含めた、ある程度レベルの高いこともやりますけど、論述までは求めていません。

新会計基準や伝統的な会計理論の重要なキーワードを押さえることが、本来の理論の趣旨だと私は思っていますので、それを踏まえて、会計学や工業簿記・原価計算などのテキストのキーワードに注意して、この直前期に頑張って勉強していけばいいと考えています。
今までやってきた勉強をさらに丁寧にやるだけです。

理論用に本を買ってくるなどの特別な対策を無理してやることはありません。
第136回は理論がやや多めに出ているとはいえ、それでも、今までの計算の勉強や、柴山式ならばテキストの本文と問題の解説で十分に合格点を取れますので、ご安心ください。
まずは計算をしっかりやって、そのプラスアルファとしてキーワードや解説のポイントの理解を深めてください。

まずは7割以上取って、簿記1級の合格を目指しましょう。
私はいつもあなたの簿記1級合格を心から応援しています。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

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