簿記試験に合格する受験生のタイプとは?

がんばろう日商簿記1級合格、今回は「合格する受験生のタイプ」というテーマでお話をしたいと思います。

専門学校に通われている方も、独学の方も、ぜひご自身を客観的に振り返ってみてください。

あるいは、周りの人の何人かに聞いてみてください。
これからご紹介する受験生のタイプのなかには、「受かりやすいタイプ」と「受からない」タイプ、あるいは専門学校が「受かって欲しくない」と思っているタイプがいます。
今回はその本質をお話します。

これは、私が大手専門学校で教えていたときにも、トップがこれに近いことを言っていたことですが、通常、専門学校の先生はあまり表に出さないですが、意識している先生は多いです。
3つのタイプを挙げますが、それぞれの割合としては2:6:2か、場合によっては1:8:1だと思ってください。

まず、100人中10人から20人は、「気持ちの切り替えが早い」「自分で工夫してやる」という「タイプ1」の受験生です。
日商簿記検定1級や会計士の試験になると合格率は10パーセントで、しかも平均3回受験しますが、このタイプの人が2・3回受けて1回受かるということです。
これが世の中の本質です。

「気持ちの切りかえが早い」というのは、私が常日頃申し上げている「分かったつもりで先に行く」という発想も同じです。
分からなくても気にしない・落ち込まないという、そのことができないのです。
昨日も面談をしていて思ったのですが、できているのに本人はできていないと思っていて、気持ちの切り替えがなかなかできないのです。

しかし、それが“8割の人”で、普通なのです。
それに目を向けて指導しようとしているのが柴山式なのです。
私が大手専門学校にいたときには、ビジネス上仕方なくこういうことを言われていました。
それも踏まえながら自分なりにやりました。
専門学校にとってありがたいのは「タイプ1」の生徒なのです。
結局はこういう人をいかに集めるかなのです。
このタイプの人は講師にとってもストレスが溜まらないのです。
分からないところがあっても、気にせず淡々とできないところを潰していってくれるので、講師にとってもありがたいのです。

ただ、全員がこのタイプだと困ってしまうのです。
なぜなら、「リピート」が出ないからです。
専門学校もビジネスなので、これは仕方がないです。
だから「タイプ2」の人に多くいてほしいのです。
そして「タイプ3」の人には、できれば退場してほしい、あるいはあまり大きな顔をしてほしくないというのが専門学校の考えです。

10人中1人くらいは「タイプ3」の人がいるのですが、できればそういう人とは付き合いたくないと思っています。
残念ながら講師も人を選びます。
「タイプ1」が一番付き合いたいタイプなのですが、このような人は、パンフレットに載っている「合格者の声」のようなものに出てくるタイプの人です。

以前、私が大手専門学校の経営者から言われたのが「上位30パーセントか40パーセントの“中の上”が分かる講義をしてください」と言われました。

つまり“中の上”が宝なのです。

ここは大手の仕方ない部分です。
大手の専門学校は100人とか1,000人単位で生徒がいます。

柴山式の場合は居てもせいぜい3・40人なので目が行き届きますけれど、大手の場合は生徒の数が多いので、どうしても全員のことまでは見ることができなくなってしまうのです。
なので、上位3割から4割の人に受かってもらえるようなカリキュラムにならざるを得ないです。

特に日商簿記検定1級、会計士、税理士になると難しいので、学生時代から気持ちの切り替えが早く自分で工夫してやる感覚のある人は受かるのです。
こういう人というのは、どこの専門学校に行っても受かりますし、柴山式にもそのような方がいます。

しかし、多くの方は「タイプ1」にはなれないのです。
6割から8割の人は「タイプ2」になります。
人間なので弱くて当たり前です。
私も元々は「タイプ2」でした。
「良い人」なのですが、そこが足かせになってしまうことがあります。

だから、いい意味で「良い人にならない」ということも大事だと思いますが、1級の勉強のときにだけ切り替えることはできません。
だから、今、柴山式で考えているのは、真面目でも、ストレスがたまってもいいので、メールコーチングなどを活用してもらうということです。
その都度“心の雑草”を取り除いてあげます。

昨日も「一生懸命勉強したけれど、ダメでした」と言っていた生徒がいたので、「何点だったの?」と聞いてみたら、50点以上取っているのです。
私はTACで1年間勉強して、会計士の全答練で優秀者に載ったけど、最初に簿記1級を受けたときは55点でした。
その話をしたのですが、それでも本人は納得していないようでした。
1年経っても50点台というのは“失敗”だと思っているけれども、それは違います。

「簿記1級で50点台はすごいことなんだよ」と言いました。
解答プロセスを見ても、できているのです。
特にリースが得意のようで、リース取引については合格レベルなのです。
部分的に合格レベルがあるから50点取れるのです。
だから、この動画をご覧になっている方で50点いっている方は、自分を褒めてあげてください。
50点いくのは大変なことです。
50点まで取れるのならば、次も受けないともったいないです。

とにかく、50点まで取れる方は、自分の勉強が一定レベルまで到達したと思ってください。
あとは精度を高めるだけなのです。
70点に引き上げることはできますし、柴山式はそのあたりも応援しています。
だから、真面目な人でも50点ぐらいまでは取れるのですが、その先が行けないのです。
気持ちの切り替えとか、要領とか、自分で工夫をするといった、最後の一押しをなかなか教えられないのです。

特に大手の専門学校はたくさんの人を相手にするので仕方がないのです。
だから、私が考えたいのは「『タイプ2』の人を受からせたい」ということです。
これらの人が受かるようになれば、1級の受験環境もかなり活性化されます。
「タイプ2」の人たちは真面目でストレスが溜まってしまうので、勉強量の多さに諦めてしまうのです。
だから、適度なサポートが必要なのです。
ここがポイントで、「タイプ2」の人というのは、サポートがないと自然と落ちるタイプなのです。

昨日相談された方にもズバリ「あなたは大手専門学校では落ちるタイプだよ」と言いました。
なぜかというと、真面目だからです。
真面目であることは良いことなのですが、要領が悪くて真面目だと、仕事との兼ね合いで潰れてしまうのです。
要領の良い人が受かっていくのですが、それは仕方ないです。
要領が良い人はどこで勉強しても受かるので、柴山式でもいいですし、他の専門学校でも構いません。

問題は、真面目でストレスが溜まりやすいタイプの人です。
励ましてもらったり、適度に精神的なサポートなどが必要な人が多いのですが、そういう人でも本来は受かるのです。
私はそこをやってあげたいので、柴山式で考えているのは「タイプ2」の人なのです。
真面目で、ストレスが溜まりやすくて、分かったつもりで先にいけない人は、メールなどで相談してみてください。

私は「タイプ2」の人に受かってほしいのです。
適度なサポートはします。
特にメールであれば24時間対応なので、サポートできます。
場合によっては電話でも対応できます。
大手専門学校が受かると思っているタイプは、「タイプ1」と「タイプ2」の上位です。
だから、大手専門学校の場合は、全部合わせて3・40パーセントまでを対象に組まざるを得ないのです。

その代わり、品質は安定していますし最新情報も手に入ります。
なので、それぞれのメリット・デメリットを考えて学校を選んでください。
ただ、「タイプ2」の真ん中から下の方は注意してください。
ついて行けなくなって嫌になるパターンが多いです。

あなたの精神的な部分で困ったときに、変に励ますだけではなく、あなたの話を聞いてくれる、コーチング的な素養をもっている相談員や講師に当たったらあなたは幸せです。
そういった形でサポートを受けられるところを選ぶべきです。

最後に「タイプ3」ですが、このような人は、自分ができないのを他人のせいにします。
一定の合格実績があるカリキュラムに対してもケチを付けます。
そして、理由をつけて逃げてしまいます。
私は以前、「最近、ゴルフの接待が増えて勉強ができない」と言っている人がいて驚き、呆れたことがあります。

「タイプ3」の人間は、百貨店などの“クレーマー”と同じです。
これは本人に自覚してもらうしかないので、今は勉強をしなくてもいいから、自己啓発をして、「自分に問題があるかもしれない」「自分で何とかする」という感覚になってからもう一度勉強してほしいです。

「○○が自分に合わないから」とか「これが分からないから、もっと分かりやすく説明してください」というような質問をする方は、まず「タイプ3」の人です。
このような発言は、講師が聞いたらガッカリします。
「もっと分かりやすく説明して」というのはクレームです。
対話はしますが、「ああ、この人はダメだな…」と思って対応されてしまいます。
それは勿体ない話です。
講師も人間なので人を選んでいます。

だから、どうしても「タイプ3」の人は仕方がないのです。
受かってもいないのに、合格者が何人も出ているカリキュラムに対して文句を言う人がいるのです。
だから、質問のなかで「もっと分かりやすく説明してください」とか、「極端に説明が少ない」とか、苦情のような質問をする方というのを、講師は“そういう目”で見ていますから気をつけてください。

これはどんな専門学校でも同じです。
なので、そのような方はまず「タイプ2」に変わってください。
「タイプ2」以上であれば、柴山式簿記1級講座は対応できます。
「タイプ2」の上半分と「タイプ1」は、大手専門学校の“得意分野”ですから、自分のタイプに合わせて選んでください。
柴山式は「タイプ2」のちょうど真ん中あたりで非常に困っている方や、「タイプ1」の方にも効率良く勉強する方法も教えることができますので、専門学校やカリキュラムの特徴に応じて選んでください。

「タイプ3」だけにはならないでください。

できないことを他人のせいにする・逃げる・楽をして受かることしか考えていない…このような人はダメです。

柴山式では最低300時間から合格実績がありますが、平均すると500時間ぐらい勉強したほうが受かりやすいですし、1級の勉強をしたという実感があります。
だから、300から500時間以上努力するというところは外せません。
一定の努力さえも嫌がってしまう人は、逃げていることになります。
前向きになれる人を柴山式では一生懸命応援しています。

日本人のほとんどの人は真面目だから、そのような人は相談してください。
そのような人に受かってもらいたいと思って、私は日々動画や簿記1級講座を提供しています。
「タイプ2」以上の人は、全員に合格する可能性があります。
「タイプ3」の方も、自分で気づいたら「タイプ2」になればいいのです。
要するに、全員に合格するチャンスがあるのです。
「タイプ3」の方は、今のままの精神状態では担当者が本気で相手にしたくないので気をつけてください。

人のせいにばかりして、逃げて、努力をしたくないとあからさまに分かる人に対してサポートをしたいとは思わないです。
これは相手の気持ちになれば分かることです。
もしあなたが「タイプ3」だと思ったら、「タイプ2」以上になればいいのです。
全員にチャンスがあるのです。
あとは気の持ちようです。

頑張りましょう。
私はあなたの簿記1級合格を日々応援しています。
「受験生の3タイプ」は、教える側の立場で考えてもすごく大事なので、これを踏まえて、あなたは「『タイプ2』の“中の上”」以上になるように頑張ってください。
サポートを受けながら、真面目だけれどストレスが溜まらないように、上手にコントロールして勉強することを一緒に考えましょう。

ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

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