おすすめ本「直感力と哲学なき経営は淘汰される」大田友昭著

前を向いて歩こう、今回は本の紹介です。

『直感力と哲学なき経営は淘汰される』。

『直感力と哲学なき経営は淘汰される』。
これは私の友人である、城北化学工業株式会社の代表取締役社長である大田友昭さんが書かれた本です。
大田さんは私と同年代の方で、2代目の経営者の方なのですが、突然の事業承継みたいな部分があって、最初は非常にいろいろと試行錯誤されて、この方、非常にユニークな発想と大胆な経営手腕をお持ちで、これ、いろいろなことが書かれていて、非常に含蓄のある話です。

大田さんは所謂、上場企業の経営者ではありませんが、年間の売り上げが数十億規模の、未公開といいながらも、規模が大きい、零細企業ではありません。
1億とか2億ではありません。
やはり、ある程度、規模の大きい会社を経営されている立派な経営者の方なのですが。

2年前、彼のご紹介で易経を一時期学びまして、今でも折に触れて、独学ではありますが、学んでおりますが、そういった形で中国の古典であるとか、あと、彼は所謂、ヘーゲルの弁証法ですが、非常にこちらの思索、視野と言いますか、深く学んでおりまして、哲学とかそういった分野に非常に通じている方です。
そして、彼はMBAをお持ちで、英語もペラペラです。
私とお会いしているときも、時々、電話が掛かってきて「ハロー。」とか「アハン。」とか言いながら、英語で普通に話しているという、国際色豊かな方です。
それで、お子様も海外に留学させるなどをして、積極的にいろいろなことをされている方なのです。

その彼が現在、未公開企業とはいいながらも、それなりの規模の会社を率いている第一線の経営者としていろいろなことを書かれています。
その中で私もちょっとこれ、大田さんとのやり取りで思い出す場面がありまして、一つご紹介させていただきたいのです。
危機の時において即断、即決、即行。
スピードというのを非常に重視される方なのですが、その中で一つの下りを読ませていただきます。

『決断と行動なくして、経営者ではありません。』ということですね。
少し飛ばしますが。
『危機に対応するには直感とスピードと度胸が必要です。まずは何か大きな変化が起こりそうな兆しを察知する直感、そしてその直感に基づき対策を経て、スピード感を持って、そしてそれを度胸で一気に実行します。全責任は経営者であるあなたに掛かってきます。』ということです。

これは現役の経営者でバリバリで、いろいろな浮き沈み、良いときも悪いときも、様々な経験をされている生粋の成功されている経営者の方が言う話でありまして、私も非常に素晴らしいなと思ったのです。
そのあと、私、思い出したエピソードがありまして、リーマンショック時の対応がまさにそうでした。
即断、即決、即行、という、スピードを意識した、スピード感と、勇気が大事だという、実はこれ私、電話でのやり取りを思い出すのです。

リーマンショックがありました。

2008年の夏、大田さんが急用先のシンガポールの客層と景気動向がどうも変だと。
それで、いろいろ見ていって、フランスの銀行の、米国サブプライムファンドが破綻したと、どうも変な感じがするということが、シンガポールにいて感じたわけです。
そして、日本に戻ると即、現金の保有を増やし、マクロ経済の動向を注視しました。

大田さんはやはり、経済、それからご本人も会計、会計の専門家ではないのですが、経営者として、ご自身でもキャッシュフロー計算書を作るくらい数字に明るい方なのですが。
そして、マクロ経済の動向を注視しました。
2009年の1月に売り上げが通常の半分になりました。
この頃、私は、電話を受けています。
2009年の1月、まさに私、確かこの頃だったと思いますが、電話を受けて、「いやー、柴山さん、ちょっと、今、マズイんだよねー。うちの月次の売り上げ半分になっちゃったよー。」。
私、冗談と思っていたのですが、本当でした、この本を見て。
あの時の話は本当だったと。
それくらいの勢いで、そのとき、この本に書いてはいませんが。
「柴山さん、おれ、遺書書かなきゃマズイかもしれねーよ。」と言っていたのです。

それくらい、追いつめられます、経営者は。
分かります、気持ち。
月次の売り上げが半分に減ったら、ビビリます。
私もビビリます、というより焦ります。
その中で相談をちょっと受けて、「どうする」。
勿論、大田さん自身の選択肢は多分決まっていたと思うのですが、私に一応軽く意見を聞くと言いますか、少し相談を受けました。
こういうときに電話をいただけたのはうれしかったのですが、そのときに「いやー、どうしたらいいかねー。」みたいな話をしながら、ある程度選択肢があったと思います。

それで、そのときに何をしたかというと、大田さんは即、工場を数カ月止めました。
製造業が工場を止めるということは製造しないように、固定費という費用、毎月掛かる例えば、固定給の人件費もそうですし、あるいは、電気代もガス代も、基本料金があります。
あるいは、減価償却費というのが掛かります。
そういった費用が毎月固定で掛かります。
家賃とかも。
そういったものが掛かるわけです。
そういった危機的な状況、確かにこのときの大田さんの電話の感じでは、本当に、私覚えているのですが。
「おれは遺書を書かなきゃなんねーよ。」という感じで。

私も一瞬そう思った時もあります。
「これ、ちょっとマズイなー。」、自分の会社にもあります。
やはり、そういうときがあります。

そういうときにどう動くかなのです。

あたふたしないで、どんと構えて、どういう決断するかなのです。
のるかそるか。
こういうことあります。
長い間、経営者をやっていますと。
それで、このとき、大田さんがとらえた決断がすごかったということで、工場を一時期ストップしました。

そのあと、在庫単価が膨らみました。
これ、在庫政策もやったのです。
在庫単価が膨らみました。
在庫評価損も計上して、2009年3月期は多額の赤字を出しました、このときは。
でも、この後、V字回復していくという確信があったわけです。
いろいろ手を打って、しかしながら、2009年の夏までには景気が回復しました。
V字回復した、大事なのは、このときにちゃんと会社を維持したことなのです。

そして、立て直した以降、2015年3月期までは、これも私、聞いています。
5期連続、増収ということで、非常にこれは含蓄に富んでいます。
経営者の方は是非見ていただきたいです。

大田さんのこの危機における対応の速さ、このとき、まさに話を聞いていますので、本当にこのときは追いつめられていたと思います。
あそこで、どたばたしなかった、そしてやるべきことをしっかり打って、そして今に至っていると。
変化の兆しをとらえて、あとは自分の決めたことを断固として行う。
そういった意味では、大田さんは真の経営者ではないかと私は思うのですが。

そんな大田さんが今回初めて本を出されたということで、これ面白いです。
出生数が明治18年と同じらしいということで、明治18年の出生数は大体100万人くらいらしいのですが、ちょうどその頃に戻ったみたいですが。
やはり、出生数、子どもの数が減っていくというのはやはり国にとっては、子は国の宝というくらいですから、結構、危機的な状況であると、そういった状況で後継者、二代目の経営者が受難の時代、受難というのは要するに、 苦しい時代だけど頑張っていこう、というエールにもなります。

これから会社の経営をされる方、あるいは今経営をされていていろいろ困難な場面に直面していて困っている方、何かの指針を必要としている方、是非、この大田さんの哲学、と言いながら、大変分かりやすい哲学です。
私だから言えるかもしれませんが、大田さん自身は遊び好きです。
言い意味で遊びも一生懸命、仕事も一生懸命、趣味も一生懸命という素晴らしい人格者です。

是非、この本、ギャップジャパンというところで出しています。
グーグルで検索してみてください、アマゾンで大田友昭ということで。
『直感力と哲学なき経営は淘汰される』。
これは非常におすすめの本です。
読みやすいです。
よかったら、あなたの人生の指針にもなりえます。
読んでみてください。

今回は本のご紹介をしました。
『直感力と哲学なき経営は淘汰される』。
大田友昭さんの本です。
よかったら、アマゾンでチェックしてみてください。

私はいつもあなたの成功を心から応援しております。
ここまで、ご覧頂きまして誠にありがとうございました。

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