簿記学習、時には、得意な問題を解いてみよう!

がんばろう日商簿記1級合格、今回は「煮詰まったら、時には得意な問題を解いてみよう」というテーマでお話をしたいと思います。

ケースバイケースではありますが、受験に関して「できない所をできるようにする」というように、苦手なところに意識をフォーカスして普段の勉強に取り組むというケースが圧倒的に多いと思います。

もちろんこれは正解ですが、やはりそこは人間のやることです、いつも自分の苦手なところ、マイナスなところばかり取り組んでいると、だんだん気分が落ち込むこともあります。

例えば、1日3時間勉強をしてみたら、3時間のほとんどが苦手なところの穴埋め、苦手なところの改善、そういった自分のマイナス面ばかり見ていることもあると思いますが、それが続くと少し気分が沈んでしまいます。

そういったときには、5回や10回のうち1回ぐらいは自分の得意分野やよく理解しているところを確認して、「自分はこの論点はできるのだ」というような「できる」という体験をして、「自分も進歩をしているんだ」という実感をしてもらうことも良いです。

一般論では、受験勉強以外のビジネスやスポーツでも、何かのスキルを身に付けて競争に勝つとか、何らかのステップアップをするときには、強みを伸ばしたほうがいい場合が多いのです。

しかし、決められた期限のなかで一定の点数を取らなければいけない「点取り合戦」である受験勉強など、期限とゴールが決まっていて、決められたルールの中で失点を防いで確実に目標に到達させるような場合は、苦手なところを潰していったほうが確かに効率はいいのです。

しかし、「効率が良い」という部分は、ノウハウとしてはもちろん分かりますが、毎日毎日苦手なところばかりやっていたらなかなかモチベーションが上がらないときもあります。

気分が沈んでいるけれども勉強をしなければいけないようなときには、あえて、最初の1問目は自分が得意な分野の問題を解いて、正解をピシッと出して、気分良く入る方が良いです。

勉強の始めの段階で気持ちが乗らないときは、自分の好きな論点や得意な問題を10分ぐらいで解いて、すんなり正解を出してください。
丸がつくと、たとえ得意分野だとしても気持ちがいいものです。

あえて自分が得意なところをやってみて、勢いをつけて苦手論点に進むというやり方も有効です。

あるいは、勉強をある程度進めていて、「今日は気合が入らない」とか「集中力が出ない」というときには、いったん休憩を取って気持ちを切り替えてから、最初に取り組む問題をあえて得意な問題にするというのも、あなたの勉強の勢いをつけるためには有効です。

時には、勢いをつけるために、あるいは「自分はできるのだ」という自分に対する能力の信頼を高めるために、あえて得意なところをやってみてください。

私が会計士の受験生時代も、色々な論点があって、失点を防いで足切りをされないように、苦手なところを優先的に勉強していましたが、たまには気分が沈むこともありますので、得意な問題をやりました。

私は有価証券が割と得意でしたので、有価証券の自分がよく知っている問題を10分ぐらいで解いて、電卓を叩いて一発で答えを合わせて「よっしゃ、今日はいける」のような感じで、勢いをつけるために、できる問題をやってから普段の勉強に戻るというやり方も良いです。

最初の段階でもいいですし、途中でダレてきたり気分が沈んでいると思ったら、得意な分野の問題をやってみてください。

これは気分の転換にはすごくいいです。

特に簿記1級は簿記3級や簿記2級と比べて苦手な論点が増えますから、苦手なことばかりをやっていて気持ちが沈むということもありますので、そういうときの気分転換の1つの起爆剤として、得意な問題に取り組むということもやってみてください。

人間ですから、気持ちのコントロールも大事ですし、モチベーションのコントロールのために、あえて得意なところをやってみるというのはお勧めです。
これは教科書では教えない受験対策です。

普通は「苦手なところを集中してやりましょう」と言いますが、それだけでは嫌になってしまうので、たまには自分のできる論点をやってみましょう。

もちろん、得意なものばかりやってもまずいのですが、時には自分の得意論点をさらに掘り下げてもっと得意になるような勉強も精神衛生上いいですので、試してみてください。

私はいつもあなたの簿記1級合格を心から祈っています。
頑張りましょう。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

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