本支店のポイント②~照合a/cと未達取引~

がんばろう日商簿記2級合格、今回は「本支店会計のポイント② 照合勘定と未達取引」というテーマでお話をしたいと思います。

前回は「本支店会計のポイント①」ということで、内部利益の控除のデータ整理の仕方についてお話をしました。

今回は照合勘定について見ていきます。
ここも配点ポイントで、本試験でできて欲しいところなので、今回は簡単な例題を用意してみました。

動画の左側に書いてあるのは下書き例です。
これを問題文の空いているところに書いても構いません。
支店勘定と本店勘定を1分ぐらいで書いて分析できる癖をつけてください。
ここは配点がきます。

説明上ここには書いていますが、時間がもったいないので「支店への売上」と「本店より仕入」は下書きではなく問題文に書き込んでください。
時間を節約するために、本店の総勘定元帳における支店勘定と、支店の総勘定元帳における本店勘定だけで十分です。

パターンは決まっています。
支店の場合は借方に前T/Bがあって、本店が貸方に前T/Bがあります。
問題では本店の前T/Bがわからないケースがあり、ここが配点ポイントになることがあります。

あるいは、未達事項の1つがわからないケースがあり、これを推定させるという問題もあります。
今回は推定してみます。

未達事項に関しては問題文にこのように書いています。

①支店は本店に現金60を送ったが未達
これは仕訳が頭に浮かびますね。
本店の総勘定元帳で借方現金60、貸方支店60となって、本店の元帳の支店勘定は貸方現金60となります。

②本店は支店の売掛金50を回収したが未達
支店の総勘定元帳における本店勘定の借方に本店50、貸方は売掛金50です。
貸倒引当金の設定上も50引くことになります。
この部分も配点ポイントになりますので注意してください。

③本店は支店への商品(?)を売り上げたが未達
クエスチョンマーク部分が空欄で、いくら売り上げたのかがわからなくても、本店勘定と支店勘定の分析でわかることもありますし、本店勘定の前T/Bがわかっていれば差額で求めることができます。

今回は支店売上の前T/Bが貸方800、本店よりの仕入が680なので、この差額120ということがわかります。
照合勘定は必ずお互いに一致するので、その性質を利用します。

支店売上800と本店よりの仕入は800になるはずですので、まず、本店より仕入が800であると考えます。
そして、前T/Bの680との差し引きで未達は120と想像できます。
借方が本店より仕入120ということは、本店勘定の貸方は120となります。

あとは、本店の総勘定元帳における支店勘定が前T/Bが1,000で借方記入が未達でなし、貸方は現金60なので、差し引き940です。
必ず支店勘定と本店勘定の940が一致します。
そこから、支店の総勘定元帳における本店勘定の貸方前T/Bは870と推定されるわけです。

このように、未達事項の推定事項を求める訓練をしてみてください。
このあたりは日商検定2級で出る可能性が十分ありますので、頑張ってください。

本支店勘定はパターンがだいたい決まっています。

内部利益と未達の推定と本店の損益勘定あたりを知っていれば、本支店会計はかなり自信をもって取り組めます。

私はいつもあなたの2級合格を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

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