今回の「前を向いて歩こう」は、プロフェッショナルとして人様からお金をもらったり人に楽しんでもらって仕事をするというプロの価値観について私の考え方をお話します。
 
もちろん、色々な価値観があるので必ずしも私の考え方に完全に同意する必要はないのですが、私の経験で1つ思っていることがあります。

人から信頼されるプロフェッショナルや人の上に立つようなプロの中のプロのような、成功されているプロは裏側の苦労を見せません。
 
「心・技・体」と言いますが、まず心が先に来るのは当たり前です。
これがないと技も体もないのです。
 
逆に言うと、心を伴わない技や体というのは本当の意味のプロにはなれません。
最初は心の持ちよう、ありようであって、人様を魅せて成果を出します。
 
表現の手段というのはその人の得意技です。
専門知識が表現の手段、それで成果や行動を魅せる。
 
たとえばスポーツ選手ならばプレーであり、試合における結果です。
税理士であれば、確定申告署という成果物です。
 
これを見てお客様は喜んでくれます。
それを見てお金を払って満足を得るわけです。
ということは、我々は専門知識をお客様に売って、それで社会に貢献しているわけです。
 
プロフェッショナルというのはその得意分野に関しては他の人が一目置く存在で、たまたまそのときに一生懸命頑張っているという意味では苦労した顔をするかもしれませんが(それすら見せない人もいますが)、とりあえず一生懸命やっている姿はいいです。
 
しかし、裏側の準備や見えないところの努力までを見せる必要はありません。
「ここまで来るまでにどれだけ私は苦労したと思っているのですか」と言ってしまってはいけないのです。
 
その瞬間で対象物に対して真剣に向き合っている姿を見せるのはいいのですが、お客さんに対して自分の口から「ここまで来るまでに私は色々な時間を使っています」と言ってしまう士業の方もいますが、そのような人に私は仕事を頼みません。
 
それは分かっているから、わざわざ言うなという話です。
それはメンタルの問題です。
 
見えない努力をしているのは言わなくても分かりますし、忍耐もしているでしょうし、挫折も繰り返しているでしょうし、失敗もしているでしょうし、嫌な思いもしているでしょう。
 
みんなそうなのです。
自分だけではないのです。
 
それ以外にもコンプレックスもあるでしょう。
「俺はあれができない」「あの人のとおりにはできない」「自分は悔しい」というのはあってもいいのです。
 
それが原動力になるのです。
あるいは仕事をしている上で制度上の割り切れない思いややりきれないことや矛盾などの色々なこともあります。
 
苦しみを抱えています。
あるいは、それを続ける大変さもあります。
努力をします。
 
事前の準備もします。
そして、色々な痛みも伴います。
 
今まで失敗して、お客様に迷惑をかけて、嫌なことがあったということもあるかもしれません。
 
しかし、人間なのでそのようなことは誰にでもあります。
お医者さんだって何だってあります。
色んなことがあって痛みを抱えています。
 
あるいは、自分の身銭を切って勉強や研究をしても思いどおりにいかないこともあります。
軋轢があったりもします。
 
たとえば理不尽な社会体制や理不尽なお客様もいたかもしれません。
色々なことを抱えています。
 
しかし、それを表には出さずにニコッと笑うのです。
私は税理士業務もやっていますし、会計事務所もやっていますし、決算書も作っています。
 
かつて自分が事務所で雇われている立場だったとき、仕事がたくさんあってどうしても時間的に間に合わなくて前の日に徹夜で仕事をしてなんとか間に合わせたということもあります。
 
そのときに「いやー、今日は朝まで徹夜作業してこの時間に間に合わせました」という状況は見せません。
 
「私、頑張りました。評価してください」なんていうことはしません。
徹夜をしていても、たとえばシャワーをすきっと浴びて、髪を整えて、「昨日の夕方には終わっていた」というような余裕を持たせて出します。
 
徹夜をして悪戦苦闘していたということは自分の都合であってお客様には関係のないことです。
 
大事なことはきちんと成果を出すことであって、今朝まで頑張ったかどうかということは関係ないのです。
 
そこを評価してもらうようではプロとしてはおしまいです。
私も若いときにはありました。
 
夜中の12時や1時まで頑張って事務所に泊まって、朝まで毛布にくるまって、仮眠をとって、そのあとに出るということもありました。
 
5時頃起きて、準備して、6時7時に出て、お客さんの近くに行って、洗面台の鏡で整えながらピシッとして「これで徹夜したように見えないな」ということをしていました。
 
ニコッとして、一睡もしていないという状況は見せません。
それがプロだと思っています。
 
逆に言うと、そういうふうにしてくれる人というのは安心するのです。
裏ではドタバタしているかもしれないけれども、表ではそれを見せません。
それは当たり前です。
 
実際、ドタバタするのは自分の時間管理などが未熟だからです。
ならば、お客さんに裏側の努力を見せてしまってはいけないのです。
 
「頑張っているのだぞ」という姿をアピールしてはいけません。
頑張っているのは成果を見れば分かります。
 
技は見せますが、心の裏側を見せてしまうと、そもそも心・技・体の心が不十分ですから、プロとしては本当の意味で信頼されません。
 
「私はこれだけ頑張っているのだから報酬を上げてください」や「私はこれだけ頑張っているのだから、早く返事してください」というのはありそうです。
 
「これだけ頑張っているのだから、少々のミスは見逃してください」ということはあり得ません。
 
専門家を名乗る以上は、そういった覚悟も必要です。
しかし、そうはいっても常識の範囲でみなさんやっています。
 
大工さんにせよ、コックさんにせよ、その分野で人様から信頼されてお金をもらうためには一定レベルの努力をして、それに対してプライドを持って仕事をします。
苦労は見せません。
 
2割か3割余裕を持ってお客さんにニコッと笑って対応してくれる、たとえ裏側は大変かもしれないけど、それを決して表に出さないという人は安心感があります。
 
長い間付き合いたいというプロフェッショナルはこういった人です。
これが柴山会計が考えていることです。
 
そもそも、お客さんに対して心の裏側の苦労が見えるようならば、それは仕事が多すぎるのか自分の器がそれほど大きくないということです。
 
ならば、一部の仕事をお断りして他の事務所にお譲りするぐらいの潔さが必要だと思います。
 
十分なパフォーマンスを発揮できないのであれば、無理に自分の器以上に仕事を抱え込む必要はないです。
 
できることをしっかりやって、お客様には余裕を持って成果を提供しましょう。
お客様はその余裕を持った態度に安心してお金を払ってくれます。
 
表現の手段である成果でお客様に評価してもらえるようにしましょう。
裏側の努力は見せないというプロとしての心構えや覚悟をしっかりと持っていくと、違ってくると思います。
 
必要以上のことはやらずに、目の前の自分のできることをコツコツ積み上げてください。
ぜひご参考になさってください。
 
これは柴山会計に来るスタッフの方にも常にお話したいと思ってやっています。
自分自身もこうやっていますし、人前ではニコッと笑って、裏側の努力はあまり見せないように気をつけているつもりです。
 
ぜひご参考になさってください。
私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しております。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。