平成29年(2017年) 11月19日(日)実施の第147回 日商簿記検定の解答速報をご案内します。
本店、国内支店、海外支店の3社を合算する後TBの作成。
どうしても処理する量が多くなるので、本店のみで完結するもの、海外支店のみのもの、
国内支店のみのもの、横断的な処理が必要なものを見極めてから取り組むのが良いと思われる。
処理そのものは、基本から標準レベルが多いため、時間を効率よく使うことが必要。
第1問は、文章の正誤を四択で問う問題で、あまり見慣れない形式。
丁寧に読み過ぎて時間を取られ過ぎないようにすることが大切。
第2問は、将来減算一時差異、繰延税金資産。
問1は易しいので、確実に取っておきたいところ。
第3問は、事業分離、新設分割設立会社。
個別財務諸表と連結財務諸表の両方が問われているので、正確な知識を要する。
問3の連結は難問だと思われる。
オーソドックスな問題ではあるが、比較的資料が多いため、集中力と注意力を要する。
問2、問3の品質原価の問題は易しいので、ここで得点を確保しておきたい。
第1問は連産品の問題ではあるが、ポイントは、正常減損費を完成品と月末仕掛品に追加配賦するところ。(非度外視法)
ここをクリアーすれば高得点が狙える出題だと思われる。
第2問は直接原価計算。ここは確実に取っておきたい問題である。
第1問の目標は、16点。
問1
(1)テキストレベルの合併の仕訳。これが基本となるので確実に取りたい。
(2)のれん勘定を記入させる問題
見慣れないため、戸惑う可能性があり、取れなくてもあまり気にしなくてよい。
問2
(1)(2) 個別上の子会社株式の取り扱いを問う問題
テキストレベルであり、これも取っておきたい。
(3) 連結修正仕訳を問う問題。
「投資と資本の相殺消去」「のれんの償却」「当期純利益の振替」
テキストレベルであるが、連結を苦手とする受験生にとっては、冷や汗がでるような問題であろう。
連結会計を理解する上で、非常に良い問題であるが、まだ連結会計の学習・理解が進んでいない受験生もいると考えられるため、あまり時間がかかるようであれば飛ばしてもやむなしである。
第2問の目標は、12点。
決算整理をして、PLを作成する問題で、レベルは標準。
「特許権償却」は見慣れない勘定科目なので、やや難しいか。
出題形式は普段通りである点を考慮し、減価償却や経過勘定などの定番の処理で確実に点数を取っておきたい問題。
第3問の目標は、14点(7割相当)
基本的な処理を問う問題であり、やや易しいと思われるため、できれば20点取りたい。
イージーミスもあると考えて、第4問の目標は16点。
典型的な問題であり、十分20点を狙えると考えられる。
第5問の目標は16点。
総合的に、工業簿記(第4問、第5問)でしっかりと得点を積むことが必要だろう。
また、初の出題となった連結会計は、良問のため、今後の復習にも役立てると良いだろう。
特に目新しい論点はなし。
すべて基本問題のため、20点取れる。
ミスしても16点は必要。
(1) テキスト記載通りの移動平均法。
(2) 純売上高を問われているので、売上値引を引くのを忘れないように。
あとは基本通り。
商品有高帳の仕組み(原価で記録すること)が理解できていれば10点取れる問題。
理解できていなければ純売上高しか正解できないと思われるので、0点又は2点の人と、10点の人に分れると思われる。
「ICカードへのチャージ」といった現代にマッチした項目が出題されている。
仮払金勘定で処理し、使用後に適切な費用勘定へ振り替えるように指示が出ているのでその通りにしたがって解けば難しくない。
重複取引についても、問題文に記載されているので、非常に親切な問題といえる。
ケアレスミスに気を付けて集計し、8割程度取れれば十分だろう。
目標24点。
7月26日の取引における「仲介手数料」は、土地の取得原価に含めるので、「支払手数料」ではない点に気を付けてほしい。
ただ、解答欄の( )の数からしても、7/26の取引を考慮する余地はなく、これも親切な問題と言える。
形式に不慣れであまりできなくても支払手数料の借方の2ヶ所と前払手数料への振替で6点は取れると思う。
すべて基本問題で、過去に出題されたものと類似のものばかりである。
仮払金の精算、貸倒引当金、売上原価の計算、減価償却、経過勘定など。
30点を取ってほしいところだが、24点は確保できそう。
今回も、第1問、第3問、第5問で基本問題が多く出題されており、しっかりと基本事項の処理を練習していれば、第2問、第4問がイマイチであっても合格可能な出題であったように思う。
【解答速報に関するお問い合わせ先】
柴山会計ラーニング株式会社
電話:03-6265-9540
メール:shop@bokikaikei.net
担当:水野