「経常赤字」の意味を吟味する
新会社法において、損益計算書の様式が、少しだけ簡潔になりました。
前の損益計算書を知らない!という方は、スルーしていただければ
OKです。
簡単に言うと、「当期純利益」という項目が、損益計算書の
末尾になったんです。
それはそれとしまして、
ここで、カンタンに損益計算書のフォームを確認しておきます。
話をカンタンにするために、税効果を無視しますね。
============================
税効果、連結、時価会計などの中級論点の講座はコチラ!
⇒ http://bokikaikei.net/03kaikei/252.html
◆CD5巻分は、すぐ発送できます♪
============================
※拙著「トラの子を増やす 決算書の読み方」(P47も参照)
損益計算書 (単位:万円)
――――――――――――――――――――――――
売 上 高 100
売 上 原 価 70(-)
―――
売上総利益 30 ←(商品の粗利)
販売費および一般管理費 21(-)
―――
営業利益 9 ←(本業の成果)
営 業 外 収 益 4 ←財務活動等の成果
営 業 外 費 用 3(-) ←財務活動等のコスト
―――
経常利益 10 ←(正常な状態の収益力)
特 別 利 益 5
特 別 損 失 7
―――
税引き前当期純利益 8
法人税、住民税及び事業税 3(-)
―――
当 期 純 利 益 5
===
上記のように、経常利益は、
「営業利益までの段階の業績」と、
「営業外の業績」に分けて考えることができます。
「営業外」というのは、
本来の営業目的の活動とは違うが、
毎期・経常的に生じる活動という意味です。
たとえば、預金の受取利息とか、株式の受取配当金とか、
株式の売却益とか、含み益とか、為替相場の変動による利益などは、
営業外収益になります。
そうそう、雑収入なんてのもありますね。
一方、借入金の支払利息とか、株式の売却損とか含み損とか、
為替相場の変動による損失などは、営業外費用の仲間です。
おおむね、財務活動や為替変動などによる収入や費用・損失
が、営業外として取り扱われます。
ここで、ある会社の経常利益が、たまたま赤字だったとしましょう。
経常赤字、などと言われます。
その時、気をつけるべきは次の3点です。
その1 本業で赤字になったのか。
その2 本業は黒字だけど、営業外の損益で赤字になったのか。
その3 上記1または2は、
どのセグメント(製品種類・地域など)が原因なのか。
損益計算書 (単位:万円)
――――――――――――――――――――――――
売 上 高 100
売 上 原 価 70(-)
―――
売上総利益 30 ←(商品の粗利)
販売費および一般管理費 36(-)
―――
営業利益 △6 ←(本業の成果)
営 業 外 収 益 4 ←財務活動等の成果
営 業 外 費 用 3(-) ←財務活動等のコスト
―――
経常利益 △5 ←(正常な状態の収益力)
:
たとえば、上記のような場合は、
本業で利益が出なかったため、結果として経常利益もマイナス
となってしまったケースですね。
そこで、つぎにチェックすべきは、セグメント別に、どこが
足を引っ張ったのか、という観点です。
会社のセグメントというのは、その会社の経営戦略
そのものですから、どの事業領域が好調で、どの事業領域が
不調かが、会社の将来を見るうえでも重要となります。
特に、経常利益の赤字原因が営業利益にある場合、
本業の度の部分が現状のアキレス腱かを、さらにチェックする必要は
大ですね。
そこを早急にてこいれしないと、次の決算期に向けて、
傷口が大きくなる可能性もあるわけですから。
このように、経常利益が悪化する局面では、つぎに、
セグメント別の業績確認が、非常に重要となってきます。
注意して業績をウォッチしていきたいものですね。
