日商簿記 簿記検定2級の申し込み方法と試験範囲

日商簿記検定2級の詳細

簿記資格は、ビジネスマンに人気のある資格です。
特に、会社経営者にとっても会社のお金の流れを知るためにも重要な役割となってきます。

今回は、簿記の中でも人気のある日商簿記検定2級について試験内容や申し込み方法などをご紹介します。

日商簿記2級とは

日商簿記は商工会議所が主催する公的資格です。
簿記資格としても有名で、毎年多くの人が受験をしている人気の資格となっています。

日商簿記2級は簿記の中でも比較的難易度が高く、
出題範囲も商業簿記と工業簿記の2種類から出題されます。

受験日は年に3回の筆記試験とネット試験があります。

筆記試験は、2月・6月・11月と決まった日に行われますが、
ネット試験は各試験会場が設置する任意の日にちで受験することができます。

申し込み方法

日商簿記2級は筆記試験とネット試験の二通りの受験方法がありますが、
それぞれで申し込み方法が違ってきます。それぞれ解説していきます。

筆記試験の場合

筆記試験の試験日は全国共通で行われますが、申し込み受付日時や申し込み受付方法は各商工会議所によって異なります。
試験日の約2ヶ月前から申し込みの受付が始まるので、
最寄りの商工会議所に問い合わせをしてみましょう。

ネット試験の場合

ネット試験を受験したい場合は、インターネットを使って申し込みの受付ができます。

筆記試験のように年に3回と決まっている日にちに合わせて受験するのではなく、
自分のタイミングで任意の日にちで申し込むことができます。

簿記2級のレベル

次は、日商簿記2級の学習レベルについて説明します。
日商簿記2級は、商業簿記と工業簿記の2種類の分野に分かれています。

商業簿記は企業外部との取引をする際に、帳簿として記録しておくための知識と、
そこから導き出される適切な報告書として、 試算表や決算書などを作成する位のレベルが求められています。

商業簿記は3級レベルからさらに上を目指したレベルとなり、出題範囲も広くなっています。

一方、工業簿記は企業内部の部門別や製品別の材料や燃料、人力といった資源の投入を記録し計算したもので、
製造業においては欠かせない知識となっています。

原価管理などの分析力も問われ、製造業に携わっていない人にとっては、仕組みを理解するまでが少し難しいかもしれません。

簿記2級の試験日程

簿記2級の試験日程
日商簿記2級の試験日程は筆記試験とオンライン試験で異なります。
次は、それぞれの試験について詳しくご紹介していきます。

筆記試験の詳細

日商簿記2級の筆記試験は、年に3回、全国の商工会議所で同時刻に開始されています。

試験開始日の約2ヶ月前から申し込みが始まり、各商工会議所のホームページや窓口への直接申し込みが可能です。
料金は全国一律で4,720円(税込)となります。

試験は全部で5問で構成されており、第1問〜第3問は商業簿記、第4・5問目は工業簿記からそれぞれ出題されます。
試験時間は90分です。

オンライン試験の詳細

次に、日商簿記2級のオンライン試験について解説します。
日商簿記2級のオンライン試験は、全国にある試験会場に出向いて受験します。

筆記試験と違うところは、試験会場に設置されたパソコンを使って解答していくという点です。

料金や試験時間は筆記試験と同様ですが、自分が選んだ時間帯で試験に臨むことができます。

試験が開始されるとパソコン内に設置されたタイマーが作動し、90分を過ぎると自動的に試験が終了します。

また、オンライン試験は、試験終了後に自動採点され、その場ですぐに合格か不合格かがわかるようになっています。

合格者には、判定結果が記載されたスコアレポートにQRコードが記載されているので、
QRコードを読み取ればデジタル合格証を手に入れることができます。

試験に持ち込んでよいもの・必要なもの

筆記試験・ネット試験共に試験に必要な物は
・身分証明書(氏名・生年月日・顔写真のわかるもの)
・電卓(計算機能のみがついているもの)
となっています。

このほかに筆記試験では、受験票や筆記用具が必要です。
ネット試験では、筆記用具は会場でボールペンが用意されるので、不要となります。

試験範囲

日商簿記2級は試験範囲が広く、ボリュームも多いです。
商業簿記・工業簿記とで試験範囲も異なってくるので、順番に見ていきましょう。

試験科目

日商簿記2級の試験科目

商業簿記

日商簿記2級の商業簿記は、試験範囲が広く、バランスよく勉強して試験に臨むことが大切です。
試験の第1問~第3問までが商業簿記の範囲となり、それぞれ出題傾向も違ってきます。
それぞれの特徴をご紹介していきます。

第1問は勘定科目を使っての仕訳問題となります。

第2問は、現金預金や有価証券、連結会計、固定資産などの特定分野の問題が多く出題されています。

第3問は試算表作成や財務諸表の作成など決算整理に関する問題が多く出題される傾向にあります。

工業簿記

次に工業簿記について紹介します。

工業簿記は試験の後半、第4問、第5問で出題されます。

第4問は工業簿記の仕訳問題や製造原価報告書などの作成が出題されます。

第5問は個別原価や総合原価、標準原価、直接原価などの原価計算が出題されることが多い傾向にあります。
原価計算の全体像を理解していないと問題が解けないこともあるので、しっかりと勉強をしていきましょう。

合格基準

日商簿記2級は筆記試験、ネット試験共に70%以上が合格基準となっています。
そのため、各項目をしっかり理解し、バランスよく点数を取ることが合格への近道となります。

合格した場合の特典

日商簿記2級に合格するには、それなりの勉強量と勉強時間が必要ですが、資格取得後は多くの場で有利となっていきます。

受験に有利

日商簿記2級は大学受験に有利に働きます。多くの大学で、日商簿記2級の資格を入試の優遇措置としているので、受験で他の人と差をつけたいという人にはおすすめの資格となっています。

経理系の就職に有利 

 
さらに、日商簿記2級を取得していると就職に有利に働きます。

特に経理関係の部署や会計事務所・税理士事務所など経理系の職場では、
簿記2級資格取得者を優遇しているところもあり、資格手当などが支給されるところもあるようです。

まとめ

今回は、日商簿記2級の試験内容と申し込み方法などについてご紹介してきました。

日商簿記2級は、筆記試験とネット試験との2つの受験パターンがあり、それぞれに受験方法などは違いますが、難易度などはほとんど変わりません。

日商簿記2級は、難易度は高いですが、資格を取得することで、大学受験や経理関係の就職などにも有利に働きます。

試験範囲は広いですが、バランスよく勉強することで、合格に近づくことができます。
是非、資格取得を目指していきましょう。

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