簿記の過去問の取り組み方・中級編

がんばろう日商簿記1級合格。

今回は、「過去問の取り組み方・中級編」をお届けします。

前回は初級編をお送りしましたが、初級では、まず問題文を音読して、分からないところは答えを写して、解説を見て、何が分からないかを確認して1回転します。

点数は気にせず、細かいことは気にせず、まずは取り組んで、慣れることです。

そして、2回転、3回転して、ある程度問題文の雰囲気が掴めてきた状況になったら、次にやっていただきたいのは、過去13回の「特定の論点」を集中学習することです。
論点の横断的な学習なので、できれば13回以上やった方がいいと思うのですが、過去13回で、みなさんが苦手としていたり、過去問を見て「これは一筋縄ではいかないぞ」と思っている、各回に跨がって出てくる典型的な論点だけを抜き出して、そこだけをやることです。

たとえば、商業簿記でいえば有価証券、特殊商品売買、連結などです。
特に、特殊商品で取り組んで欲しいのは割賦販売と委託販売です。
割賦販売は会計学でも出ますので、避けて通れない論点です。
連結も形を変えて何度か出ています。
よく出る問題で自分が苦手なものを、横断的に学習します。

論点を“串刺し”にします。

過去13回分くらいの問題文を並べて、同じ論点に丸を付けて、その論点だけを勉強していきます。

上記のもの以外でよく出る論点としては、退職給付会計とか減損とか、資本会計も苦手にする人が多いので、過去13回程度から、資本会計が出ている問題文を抜き出して、横断的に学習します。
そうすると、自信がもてます。
デリバティブは、金利スワップとかヘッジ会計などは忘れた頃に出るので、金融商品関係でどのような問題が出ているのかを見みてみたり、貸倒引当金の設定とか、社債もあります。

工業簿記・原価計算の場合は塊が大きくなりますが、たとえば標準原価計算は一番出題されています。
最近の傾向でしばしば出ているのは組別総合原価計算です。
それから、設備投資は王道論点で、いわゆるキャシュ・フローもよく出ます。
業務的意思決定…受注の可否だとか追加加工の可否という問題もあります。

あとは、予算編成で、予算貸借対照表や予算損益計算書を作る問題も過去に出ています。
あとは、直接原価計算、たとえばCVPとかで過去に出題されているものを抜き出して勉強してみたりします。
工業簿記・原価計算は論点が大きめになりますが、よく出る問題で自分が苦手なものを複数の回から選んで、横断的に学習してみてください。

この学習が後で効いてきますので、ぜひ参考にしてください。
私はいつもあなたの簿記1級合格を応援しています。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

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