商会の点数アップに税理士簿財と会計士短答の過去問は有効!

がんばろう日商簿記1級合格、今回は「商簿の計算力アップに税理士と会計士短答の過去問が使える」というお話をしたいと思います。

日商検定1級では工業簿記・原価計算は早く8割ぐらい取れるようになるのですが、商業簿記は時間がかかります。

これは、出題範囲が工業簿記・原価計算の2倍くらい広いことと、出題のバリエーションがとても多くて、各論点がバラバラで、1つの問題にあらゆる論点が入ってくるのです。
最低でも20ぐらいの論点が入ってくるので、そのうち8割ぐらいは理解している必要があります。

瞬間的に広い論点を理解する能力が問われるので、商業簿記が最も点数が取りにくいのです。
工業簿記・原価計算の場合、1つの問題で出てくる論点はそれほど多くですし、論点の範囲も広くないので、早くマスターしやすいのです。

なので、柴山式では、工業簿記・原価計算で8割以上、商簿・会計で6割得点して、合わせて7割というのが最低ラインだと言っていますが、中には商業簿記・会計学をもう一歩進んで勉強したいという方もいらっしゃいます。

その場合におすすめしているのが、税理士の簿記論と財務諸表論の計算の過去問です。
簿記論の第三問と、財務諸表論のなかの計算問題の2つを、過去3年分ぐらい完璧にしてみてください。
多分、力がつくと思います。

なぜなら、税理士簿記論は日商1級よりも圧倒的に量が多いからです。
財務諸表論の決算問題も良いものが多くて、明らかに1級よりレベルが高いです。
柴山式の例題をほぼ完璧にして、過去問の10回分から14回分をほぼ完璧にして、他にやることが無い場合におすすめするのは簿記論の過去問です。

そうすると、もし、将来税理士を受験される方は、税理士試験の勉強にもなります。
今目指している資格よりも少し難易度の高いものをやることをおすすめします。
それは専門学校の答練である必要はありません。

私が最も計算力がつくと思うのは、税理士の簿記論です。

量が多いので、あれを1時間で7割ぐらい取れるようになったらとても力がつくと思います。
問題を作成した試験の先生でも1時間では解けないぐらいの量が出題されています。
おそらく1級の商業簿記の5倍ぐらいの問題量があって、それを1時間でやらせます。

日商検定の商業簿記は2ページですが、税理士簿記論は10ページぐらいあります。
ページ数としては5倍、圧縮しても3倍以上は分量があります。
3倍の分量を1時間で解く練習をしてみてください。

そうすると、日商1級の問題が軽く見えます。
それぐらい税理士の簿記論は分量が多くて、短時間で読解力を問われますので、過去3回分の税理士簿記論の第三問をやるだけでも見え方がだいぶ違ってきます。

あとは、財務諸表論の計算問題も過去3回分やってみてください。
これだけでも商簿の力はかなり付くと思います。
場合によっては、25点中いつも10点ぐらいだった人が、15点か20点ぐらい取れるようになるかもしれません。

ただ、税理士簿記論と財務諸表論では企業結合と連結が弱いので、公認会計士の短答の連結と結合の問題をそれぞれ10問ぐらい用意して解いてみてください。
10問やらなくても、5問やるだけでも全然違いますのでやってみてください。
これをやると、企業結合と連結に関しては会計士の担当レベルができるようになってきます。

1級の知識があれば、解説を読めばある程度できます。

もし、商業簿記の力をつけたかったら、そのようにしてやっていきます。

商業簿記は、しっかりした基礎力があれば15点ぐらいは取れるのです。
商業簿記・会計学で20点以上取れると、今度は85点以上での合格が目指せます。
工業簿記・原価計算は今回も第138回も25点取れる問題がありました。

工簿・原計というのは、しっかりと対策を練れば、標準的な問題で45点狙えるので、工業簿記・原価計算で45点を取って、商簿・会計で40点取って、合計85点です。
こうなると、次に公認会計士の短答式を狙えるレベルになります。
1級で85点ぐらい取れると会計士の試験は楽なのです。

私の感覚からすると、75点主義ですから、まず受かるところ、そこからプラス10点で85点にしたいです。1級の勉強の段階で商業簿記と会計学の力をつけるために、私ならば税理士の簿記論の過去問を3回分、財務諸表の計算を3回分、あとは会計士の短答式の過去問か市販の問題集で連結関係と企業結合をそれぞれ10問追加します。

これでかなり力がつきます。
これでも物足りなければ、会計士の短答の問題が良いです。
会計士の短答の問題はバラエティに富んでいます。
インプットはもう必要ないので、問題集だけでもいいです。

色々な応用力をつけるために柴山式の1級は最低限にしています。
それにプラスアルファ問題集をどんどんやって、解説でプラスして時々調べればいいのです。
今はネットもあるし、それで十分です。

まずはしっかりと75点レベルの力をつけてください。
商業簿記・会計学ならば30点は取りましょう。
工業簿記・原価計算は40点を取って、合計70点です。
商簿・会計は17点・18点で35点ぐらいまでは狙えます。
そうすると75点取れます。

そこからプラスアルファで、商簿・会計は範囲が広いので、社会人の方はここまでやるだけで手一杯の人が多いのですが、そこまでやって75点から80点を取りましょう。
85点を目指そうと思ったときには、プラスアルファで、税理士簿記論と財務諸表論の計算問題の過去問を3回分、隅から隅までしっかりとやれば一般簿記はほぼ大丈夫です。

さらに企業結合と連結は会計士の短答で良い問題を探してやります。
実は、私はそのあたりの指導を個別でやっています。
なので、柴山式の1級講座と税理士、会計士の過去問をうまく組み合わせることで、十分85点を狙えます。

これが、より上のレベルの商簿・会計を目指すときの一つの効果的なやり方です。
アウトプットが大事です。
基本のアウトプットをした後に、一つ一つ追加すればいいのです。

柴山式では税理士簿記論や財務諸表論の講座もやっていますので、1級の受講生の方にはその時の質問に応じてアドバイスをいたします。
1級の商業簿記・会計学で伸び悩んでいるときには、税理士簿記論・財務諸表論の過去問や会計士の短答式の財務会計の計算などに取り組んでみるのも一つのやり方です。
非常に応用力がつきます。

1級の商業簿記の問題文が多く感じる人が、税理士の簿記論をやると少なく感じます。
そうやって、少し上の問題にも時には取り組んでみてください。
今現在1級が7割近く取れる自信があって、あとは商業簿記の力をもう少し上にあげたいという方に応用編としておすすめしています。

基礎段階の方は、柴山式ならば例題をしっかりと、ほぼAランクにしてからです。
それから、過去問を10回分以上、9割くらいAランクにしてください。
応用はその後の話です。
ご参考になさってください。

私はいつもあなたの1級合格を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

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