簿記のキーワードを意識するメリット

がんばろう日商簿記1級合格、今回は「キーワードを意識するメリット」というテーマでお話をしたいと思います。

私は、柴山式の勉強法をする上で、時間を短縮するためにあらゆる工夫をしていただきたいと思って色々なことをお話していますが、柴山式簿記メソッドの中核にあるのが、柴山式総勘定元帳というものです。

柴山式総勘定元帳とは、十字を書いて、左上が資産、右上が負債、右真ん中が純資産、右下が収益、左下が費用という5つのエリアに分けて、T字勘定を書いて勘定連絡をします。

そのように、できるだけ時間をコンパクトにするような勉強法を提案しています。
そして、1日も早く簿記の知識をマスターして、合格証書を手にしていただいて、実務に活かしていただきたいと思います。

試験は早く受かって、すぐに実務に使って、世の中のために役立ててほしいと思っています。

そして、もう1つ、キーワードを意識して、わからなくても気にせず先に行く、全体像を早く把握して短期多回転をします。

私の経験上、時間をかけて全体を1回転するよりも、短期間のうちに何回転する勉強法のほうが早くマスターして合格レベルにいきやすく、実務にも使えるようになるのです。

キーワードを意識するということも大切なので、このことを今回はお話したいと思います。
柴山式のテキストは非常に薄く、商業簿記・会計学でだいたい300ページ弱、工業簿記・原価計算は250ページ弱です。

一般的なテキストは1,000ページありますから、いずれも3分の1から4分の1くらいの薄さです。

それなのになぜコンスタントに合格者が出るのかというと、キーワードを意識して勉強してもらっているからというのも理由の1つに挙げられます。

分量が少ないだけに、行間を自分で想像することも大事になってきます。
70点以上を取るのに必要なポイントをギュッと圧縮しているので、余計なことは勉強しません。

確実に合格点を狙いにいくような、イージーミスをしない勉強をしてもらいます。

そこでキーワードというのがすごく大事になって、色々な文章が書いてありますが、一字一句全て覚える必要はありません。

私が授業で強調して話したところ、文章の前後の文脈から明らかにキーワードと思えるところ、太字で書いてあるところの3つを意識してください。

ラインマーカーや赤ペンでアンダーラインを引いて、何にでもいいのでこの単語を書いて、それを持ち歩いて覚えるようなことをやっていただければ良いかなと思っています。

今度、私はボイトレの発表で『ホテル・カリフォルニア』というイーグルスの歌を歌うので、覚えるために歌詞をコピーしてボロボロになるまで持ち歩いています。

昔から私はこういうやり方をしていて、1枚の紙にキーワードを書いて持ち歩いて覚えるのが好きで、会計士の試験でもこのやり方を活用しました。

1級も同じで、キーワードを紙に書いて持ち歩いて、全部見ないと家に帰れないぐらいの気持ちでやってください。

家のドアに入るまでにまだ見てなかったら、近くの公園などでキーワードを全て見てから家に入るというように、ノルマを決めてやると良いです。

騙されたと思ってこのキーワード学習法をやってみてください。
キーワードを見て行間を意識するだけでも力が付きます。

逆に、文章を見て、隠してあるキーワードを答えるやり方もあります。
私が会計士の受験生時代は、コピーしたテキストのキーワード部分を黒塗りにして、その部分を自分で答えるというやり方をやっていました。

とにかく、キーワードを見て、その前後に何が書いてあったかを思い出すだけでもすごく勉強になります。

これで復習を効率的に行えます。
1枚の紙で2時間から3時間の講義で出てくるキーワードは網羅できます。

その紙を見て何をやったかを思い出すだけでも勉強になります。
あとは、理論対策にもなります。

書店に理論用のテキストが売っていますが、時間が勿体ないので理論用の対策はわざわざしなくても結構です。
テキストを丁寧に読めば理論対策になります。

実際に柴山式では理論対策の本はなく、基本テキストを丁寧に読み込んでいただければ十分対応できます。

テキスト以外に、過去問もヒントになりますし、問題の解答・解説も理論対策として有効です。

キーワードを意識することによって理論対策になります。

3つ目は、キーワードを組み合わせて考えることによって応用力がつきます。

たとえば、「実現主義」という言葉と「取得原価主義」という言葉など、色々な言葉を組み合わせるだけでも、様々な角度から聞かれたときに答えられるようになります。

これは、税理士の財務諸表論や公認会計士の論文式の会計学の理論問題などでも役に立ちます。

キーワードの組み合わせと、そのキーワードの行間を埋めるだけで論文が出来てしまうのです。

私は、このようなやり方で勉強をして、監査論や商法などの論文で点数が取れなくて悩んだことはありません。

実は点数の取り方をわかっていたのです。
経験上、キーワードと定義さえしっかり押さえれば論文はいけます。

キーワードを自由自在に組み合わせれば無限に使えますので、組合せを変えて色々考えてみると応用力がつきます。

「時価法」と「取得原価主義」の関係とか、「時価法」と「実現主義」の関係、「費用収益対応の原則」と「損益計算書」とか、「発生主義会計」と「発生主義の原則」は違うとか、色々ありますが、そのようなことを考えることによって力がつきます。

4つ目は、体系をつかむ練習になるということです。
キーワードは最低限の情報なので、これを並べることによって、どういう体系なのかということがわかります。

色々な応用力がつくので、とてもリーズナブルな勉強法なのです。
結果的に合格までの学習時間を圧倒的に短縮できます。

キーワードを紙に書いて持ち歩いて見るだけでも全然違います。
それで、家に帰ったらテキストと照らし合わせればいいです。

キーワードを意識することによってたくさんのメリットがありますので、効率的に短期合格を可能にするために、ぜひ、キーワードを使って勉強をしてみてください。

私はいつもあなたの1級合格を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

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