わかりやすいテキストってなんだ?

がんばろう日商簿記1級合格、今回は「わかりやすいテキストって何だ?」というテーマでお話をしたいと思います。

昨日、このようなテーマに関するご質問をいただいたので、お答えしてみようと思います。
どのような質問かというと、「柴山式のテキストは薄いという評判ですが、わかりやすいですか? 合格に必要な内容は十分入っていますか?」という内容です。

サイトのほうで、これでもかというぐらいたくさんの合格体験記をアップしていますので、合格に必要な内容が入っていることは間違いありませんが、わかりやすいかどうかという部分が不安なのでしょう。

「イラストは入っていますか?」「カラフルですか?」「説明は十分ですか?」……こういった質問をされる気持ちはわかります。
パッと見てすぐに疑問点を解消してくれるような、不安を取り除いてくれる、「おもてなし」のテキストというのもいいと思います。

しかし、何のために講座を申し込むのかというと、合格証書が欲しいからです。
気持ち良く勉強したいからではないですよね。

合格ということを考えた場合で、合格しやすいテキスト・しにくいテキストという比較をしてみました。

合格しやすいテキストの一番大事な条件は、5回以上の反復がすぐにできるかどうかです。

一方、合格しにくいテキストは、5回以上の反復が一定期間内にできないものです。

今回、ご質問された方は「半年で受かりたい」とおっしゃっていましたが、半年で受かりたいのならば、半年で5回反復できるテキストを選べばいいのです。
一般的な専門学校のテキストは商簿・会計1000ページ、工簿・原計1,000ページの合わせて2,000ページありますが、それを半年でできると思われるならば、どうぞやってください。

柴山式は商簿・会計が300ページ、工簿・原計250ページで合わせて550ページです。
一般の大手専門学校や市販テキストの4分の1の分量にしています。

それはなぜかというと、5回以上の反復を半年や1年でできるというコンセプトを守っているからです。

5回以上の反復ができて、1級合格の確率が高まってきます。
3回では足りないです。
3回で受かったら、ほぼまぐれです。

合格しやすいテキストの2番目の条件は、重要ポイントを残し、無駄な記述がないということです。

合格しにくいテキストは重要ポイントがぼやけます。
これは、余計な情報が多い場合にそうなりやすいです。

3番目の条件は、当たり前ですが、合格しやすいテキストには合格に必要な内容が入っていて、合格しにくいテキストには入っていません。

入っているかどうかを見分けるのは、その教育機関で合格実績があるかどうかで見ればいいですが、だいたい入っていますよね。
柴山式も合格者は毎回出ていますので、当然、合格できる内容が入っています。

とにかく、一番の条件で見ていただきたいです。

あなたの設定する学習期間の中で5回以上の反復ができるテキストを選んでいただきたいです。
単に気持ち良く勉強がしたいというコンセプトならば1回転でもやった気分にはなれます。
半年あれば1回転ぐらいはできますが、1回転では受からないので、私は5回転と言っているのです。

5回反復すればかなり定着しますので、5回反復できるテキストを選びましょう。

この観点からテキストを見ると、わかりやすいとかイラストが豊富という要素は関係ないことがわかると思います。

最後に、「本試験の文章はわかりやすくて親切ですか?」ということを自分に問いかけてください。

過去問を見てください。
わかりやすいですか?

あの問題文を初見で理解しなくてはいけないのに、至れり尽くせりの極上のサービスを受けて、自分で考える力が身に付かなかったら、本番の文章は読めません。
「最初だけでもわかりやすいほうがいい」という方もいらっしゃると思いますが、最初にわかりやすさを求めるような心構えのときは、大抵最後までそういうことを求めてしまうものです。

勉強は、最初から少しぐらいわかりづらいと思うぐらいで丁度いいのです。

ぜひ、このお話を参考にしてください。
5回以上反復できないテキストは受かりづらくなる可能性があります。
合格しやすいテキストとわかりやすいテキストは必ずしも一致しないということがご理解いただけたかと思います。

私はいつもあなたの1級合格を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

PREV
特殊仕訳帳と伝票は第2問の基本テーマです
NEXT
成功の定義は無限にあるが、失敗の定義は1つだけ