5分の個別問題を、10~15分で効率的に学習する方法

今回の「頑張ろう日商簿記1級合格」は学習法についてお話ししたいと思います。
昨日、個別に税理士試験の学習者さんから財務諸表の計算について相談を受けました。

実際にやってもらったら苦手な理由が分かりました。
個別問題の練習の仕方が確立できていなかったのです。
それを踏まえてヒントを得ました。

簿記などの計算問題の勉強法で自己流でやって効果的ではないケースがかなり多いのではないかと思いました。

ここで1つご提案です。
ある程度勉強に慣れている方であれば自分でできますが、私がご提案するのは底上げです。

個別問題のやり方を見ていると自己流で「これは力が付かないな」と思うやり方をしている方が多いので、このステップをメモしてやってみてください。

例えば日商簿記検定1級の柴山式の工業簿記・原価計算ならば71問あります。
1個5分ぐらいのものもあれば15分ぐらいのものもありますので、だいたい制限時間の2倍~3倍あると思ってください。

あとはケースバイケースです。
できる問題は制限時間通りに終わってしまうので、平均すれば制限時間の倍ぐらいと思っていただければ良いです。

問題練習はこのようにやります。
例として5分が制限時間の場合、学習時間は10分~15分です。

ある程度できている状況ならば10分ぐらいで終わりますが、ほとんどできない場合は15分ぐらいかかると思います。

全部できるものがAランクで、少し見直せばできるものがBランクで、ほとんどできないのはCランクです。

Cランクの場合は15分ぐらいかかるかもしれませんが、Bランクならばおそらく10分ぐらいでできると思います。

Aランクの場合は5分で終わります。
これらを平均すると10分ぐらいだと思いますが、15分かけても良いです。

ただ、それ以上かけるともったいないので、制限時間の3倍以上かかったら区切って先に行って良いと思います。

ステップは4つあります。
まずはステップ1ですが、制限時間が5分ならばできなくても良いので絶対に5分で解いてください。

今持っている力で5分で一生懸命考えてください。
このステップをみなさんやらないのです。

分からなくてもとりあえず頑張ってください。
ただ、本当に手に負えなかったら最初から解説を見てもいいです。

その場合はいきなりステップ3に行ってください。
解説を見ながら解くのです。
これはDランクEランクのケースです。

個別問題に関しては、ある程度見たことのある単元ならば問題を読むことぐらいはできると思いますので、とにかく5分で解いてみます。

そして答え合わせをします。
5つぐらいの回答欄があれば1個か2個はできます。

制限時間内に全部できたら終わりで次に進みます。
私の場合は個別問題全体を3回転か4回転しますが、2回連続正解ながら卒業と決めています。

そして他のできない問題を優先します。
私が会計士の受験をしたときは3回連続で卒業でしたが、最低2回連続正解したら卒業としてください。

答え合わせはすぐにできるので30秒ぐらいで終わらせます。
そして解説を見ながら解きます。
これで10分ぐらいです。

場合によってはここで終わらせても良いですが、時間がある場合は5分で解いて答え合わせをして間違えていたら、解説を見ながらもう一度間違えた所を確認します。

あと5分ぐらい使えるならば、もう1回5分で解くと今度は5分以内でできます。
そうしたら答え合わせをします。

記憶が新しいので全部できます。
そこで良い気持ちになって次に行きます。

そのようにして全問正解して次に行っても良いですし、2個しかできなかったのが4個できても良いです。

前より点数が上がった状態で次に行くというやり方もあります。
そして全部答えを見ながら書けるというステップ4までできてほしいです。

あともう1回やるかどうかは時間との兼ね合いで、もし時間に余裕があるならばもう1回自力で全部解いた状態で次に行くとその問題をマスターしやすいです。

この辺は状況次第ですが、時間のない方はステップ1~4が終わって、全部答えを見ながら書けたら次に行ってしまって良いです。

必ずやってほしいのは解説を見ながらでも良いので答えを全部書ききることです。
ステップ4まで必ずやるということを意識してください。

こういう勉強をコツコツ積み上げていくと、あなたの簿記の実力が高まって日商簿記検定に合格できるチャンスが広がります。
頑張ってください。

私はいつもあなたの日商簿記検定の合格や学習を心から応援しております。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

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