A,B,C,D,Eのランク分けをしっかりやろう!

がんばろう日商簿記1級合格、今回は「ランク分けの定義について」というテーマでお話をします。

これは受講生から時々質問を受けるテーマで、問題をやっているときに、2巡目の復習の目安になるようなランク分けをどのようにしたらいいかを聞かれることがありますが、ここをきちんと分類しないと、2回目以降の復習の効率が変わってきます。

これはどの級でも全く同じです。
基本は例題で、例題をAランクにするということの意味です。
実は過去問も関係していますが、過去問の場合は9割取れるかどうかという観点でみてほしいですが、例題は100パーセントできるかどうかです。

2015年4月の時点で提供している柴山式の1級講座ならば、例題に相当するものが160~170あります。
明らかに「例題」とついているものは100個ぐらいなのですが、プラス60~70ぐらいは、「計算例」や「設例」といった、違った名前で載っているものも例題として扱います。
工業簿記・原価計算は例題で70ぐらいありますが、こういったものを繰り返し練習してください。

柴山式で合格する方は、平均4~5回は例題をやって、自信のないものは10回以上やっています。
自信のあるものは3回ぐらいで終わらせてもいいですが、平均してだいたい6・7回だと思います。

例題を繰り返しやって、Aランクにします。
まずは、自分がやった問題がどのランクなのかを正確に把握します。
最初はC・D・Eが8割以上で、A・Bが2割あるかどうかだと思いますが、それでいいのです。
しかし、5回・6回とやっていくと、半々ぐらいになってきて、最後はAランクが8割以上、残りの2割がBランクで、C・D・Eはなくします。
Eランクの問題は10回ぐらいやります。

前村さんのテキストを見たときには15回ぐらいやっているものもあったので、それぐらいのガッツが必要です。
そこまでやって、すべての例題をAランクにします。
一部、最後まで間に合わなくても、Bランクは1割~2割ぐらいに止めておきます。
AとBで100パーセントにして、そのうち、できれば9割がAランクです。
それでやっと過去問と戦えるような状態になります。
今はまだAランク・Bランクは全体の7割ぐらいでいいと思いますが、それでも過去問をやって欲しいです。

Aランク・Bランクが6割か7割になってくると過去問がある程度できます。
C・D・Eで4割か3割、A・Bで合わせて6・7割、そのなかでもBが多いのです。
7割がA・Bだとしても、その7割の中の7割、全体の半分ぐらいはBランク、全体の2割ぐらいがAランクというケースが今の時期は多いと思いますが、それでもいいと思います。

ただし、試験の当日には必ずAランクを8割~9割にして欲しいです。

例題を解きこんで、過去問も繰り返せば合格レベルにいっている人は過去にたくさんいます。

答えは暗記してはいけません。
答えを忘れて、もう一度やって、計算例から解答までミスなくスムーズに正解するようにします。

実は、それほど理解はしなくてもいいのです。
たとえば、税効果会計などは全く訳がわからなくても、計算例をマスターして合格しているケースもあります。
連結も、全部わかろうとしても無理なので、半分ぐらいわかればいいです。
だいたいイメージができれば大丈夫なので、理解は半分ぐらいでいいです。

合格者も完璧にできているわけではありません。
大まかなイメージができるというだけでいいです。
理解したつもりで結構です。

わかったつもりでも厳しいのがEランクになります。
手順がしっかりできることが大事です。

BランクをAランクとつけている人が多いと思いますが、そこはシビアにやってください。
Bランクは3つのパターンがあります。
正解したけれどスムーズではない、悩みながらやるような場合はBランクです。
悩まずにできるのはAランクです。

本番のほうが条件が悪いので、普段悩んでしまうような問題を本番でスムーズにできるわけがありません。
スムーズに、考えずに、自動的にできるところまでやってください。
いまからなら間に合います。
本当はBランクなのにAランクだと勘違いしているケースが多いから、なかなか過去問が解けないのです。
なので、Aランクの基準はシビアに考えてください。

少々数字が変わったり、問題文をいじられてもできるレベルがAランクです。

次に、「次も出来るとは限らない」と思ったらBランクです。
全部できても自信がないケースはBランクにしてください。

Cランクは半分ぐらいの正解ですが、復習すればBランク以上になりそうなものというのはCランクなので、希望はあります。
Cランクまでは自力でいけます。

Dランクでも自力でできるものはありますが、Eに近いDランクは質問の対象です。
柴山式の勉強をされていて、質問の対象にするのはDの一部とEランクです。
しかし、Eランクでも、じっくり考えればわかるものもあるので、ケースバイケースです。
Dランクは全体の7割か8割ができなかったものです。
5つの小問のうち、不正解が3つか4つあればDランクです。
わからないところはあるけれど、全くわからないわけではない、講義を復習すればわかるというのがDランクです。

Eランクは全くできる気がしないものですが、これも気にせず先にいってください。
もう1巡してもわからなければ、場合によって質問してください。
Eランクでも、2回3回と繰り返せばわかるようになるので、これもあまり気にしなくていいです。
3回やってもEランクの場合などは質問の対象になり得るかもしれないです。

少し見ただけですぐに質問するというのは、よくないです。
なぜかというと、AランクやBランクに移行するための回転数が減ってしまうからです。
3回転目ぐらいでどうしてもわからなければ質問をしてもいいですが、それ以外は自力で解決したほうがいいですし、そのほうが合格しています。

まずは、ABCDEランクを正確につけてください。
本試験ではほぼすべてがA・Bランクで、そのうちAランクが8割から9割、残りがBランクになるようにしてください。

理解は完璧にしなくていいです。
何となくわかったつもりで大丈夫です。
このランク付けをしっかりと意識して、これからの試験対策を頑張ってください。

例題のランク分けというのは、柴山式の勉強の中核です。
このように効率良く勉強していただければと思います。

私はいつもあなたの1級合格を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

PREV
おすすめ本「夢を売る男」百田尚樹著~三幕構成の事例研究
NEXT
話を聞いてもらえた時の効用(話し手)