第4週⑤ 第4週のまとめ

【キッズ簿記(BOKI)Step1】

今回は第4週のまとめです。

柴山政行氏(以下、柴山):お金の調達方法について学んできましたが、大切なポイントを確認していきます。

進行:今回ももかさん、りょうたくんの2人と一緒に勉強していきます。
早速、今週勉強したことを順に確認していきましょう。

まとめ1、「お金を借りるといろいろな約束をします!」

柴山:お互い後になって約束した内容がわからなくならないように、契約書というものを作りました。
そして、その契約に基づいて、ケイイチ君と銀行の間には「権利」と「義務」が発生しました。
「契約」というのは人と人との約束という意味で、「契約書」とはその約束を表した書類のことです。

まとめ2、「契約書の完成形だよ!」

柴山:契約書には色々な内容が書いてあります。
「金銭消費貸借契約書」という言葉も覚えましたね。
ここには「金額」「利息」「返済期限」などの大事なことを書きます。

まとめ3、「お金を借りた時の約束事とは?」

柴山:期限が来たら返さなければいけませんが、これを「返済義務」といいました。
そして、「年○%」のように、利息を支払う義務があります。
ここまで学んで2人どんな感想を持ちましたか?

もかさん(以下、もかさん):契約書については、実際借りるときは難しそうですけど、だいたいわかりました。

りょうたくん(以下、りょうたくん):たった1枚の紙なのに、契約書はとても重みのあるものなのだと感じました。

まとめ4、「ケイイチ君は返済の義務を負います」

柴山:ケイイチ君は契約書に従ってお金を返す義務を負います。
その一方で、銀行はお金を返してもらう権利を手に入れます。

「義務」というのは、人に対して何かをしなければいけないことで、少しマイナスのイメージがあります。

「権利」というのは、人に対して何かを要求できるという、少しプラスのイメージがあります。
このような感覚で捉えてもらえれば良いと思います。

まとめ5、「借り入れ(返済の義務)をしたら?」

柴山:帳簿の書き方についてですが、銀行から50万シバを借り入れた場合を考えてみます。
返済義務の発生はマイナスイメージです。

「借入金」とあるのは、「借入の金額」という意味で、お金という財産とは違う性質の「悲しい竹とんぼ」ということを学びました。

マイナスイメージの竹とんぼは、左右のプラスマイナスが逆転して、右がプラスになります。
竹とんぼにはお金のような嬉しい竹とんぼと、借入のような悲しい竹とんぼがあります。
なので、今回の場合は「借入金」の竹とんぼの右側をプラスにして、そこに500,000シバと書きます。

その一方、預金という嬉しい財産が増えますので、この場合は左側に「普通預金」の竹とんぼを作って、竹とんぼの左側に500,000シバを書きます。
これを「複式記入」といいました。

まとめ6、「借り入れと資本の違いはなんだろう?」

柴山:借り入れは返済をしなければならず、利息支払います。
一方、資本は返済をする必要がなく、利息も支払う必要がありません。

進行:ここまでを振り返ってどうでしたか?

もかさん:複式の竹とんぼのところで、借入金の竹とんぼのマイナスのほうにマイナスの金額が入っているからプラスになるという話を聞いて、今、学校でやっている数学の勉強も同じことをやっているから、理屈がわかったような気がします。

りょうたくん:簿記は覚える用語が色々あって大変だなと思いました。

まとめ7、「お店とケイイチ君の大事な関係」

柴山:お店の儲けが出たら、その一部をケイイチ君の生活費に充てられます。
儲けの一部の分配です。
ケイイチ君はオーナーとしてお金を元入れします。

そして、お店の経営者としてのケイイチ君は、お店の従業員に給料などを払った余りの一部を個人としてのケイイチ君の生活費として分けるのです。

まとめ8、「営利目的の本当の意味」

柴山:資本が増えた分の一部を、ケイイチ君に報酬として分けます。
それをケイイチ君が生活費として自分のものにします。
そこまでを考えて「営利目的」というのです。

まとめ9、「お店に元入れしたときの書き方」

柴山:お店に現金30万シバを元入れした場合は、「資本金」という竹とんぼの右側(プラス)に300,000シバを書いて、一方でお金が増えたので「現金」の竹とんぼの左側に300,000シバと書きます。

資本金とは、お店に元入れして、将来増やすために持っておくお金で、「資本の金額」というふうに覚えておけばよいでしょう。

進行:今日でステップ1「さぁ、お店をはじめるよ」の内容すべて終わりましたが、どうでしたか?

もかさん:まだ準備段階ですから、これから本格的に始まると思うと楽しみですね。

りょうたくん:結構長くやっていますが、まだ開店していないことに驚きです。

柴山:お店を始めるのって結構大変だということがわかりましたね。
これからは、実際にお店に行ったときに、お店の人の苦労がわかってあげられるのではないかと思います。

進行:さて柴山先生、次回からはステップ2「本日開店いらっしゃいませ!」というテーマで、いよいよケイイチ君がキッズベーカリーをオープンさせるのですよね。

柴山:ステップ2では、日々商売をしていくなかでの色々な出来事にケイイチ君が右往左往しながらも一生懸命頑張っていく姿を通して、お金のやり取りを学んでいきます。

そして、第5週目では材料を仕入れたり、商品を売り上げたりするような、商売の活動がようやく出てきます。

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