この「決算書の読み方」は、できるだけ月曜から土曜の17時に配信する予定で、これから12月まで配信していきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

 

解説は私、公認会計士・税理士の柴山政行です。

今回は第1回の配信となります。

会社が出す成績表である貸借対照表や損益計算書など、名前は聞いたことがある方はいらっしゃると思いますが、このような決算書を上手に読むためのヒントを、初めての方でも理解できるようにお話したいと思います。

 

バランスシートとは貸借対照表ともいいます。

これの「借方」と「貸方」についてお話をしたいと思います。

 

「バランス」なので、表の右側と左側の合計の数字が一致するということです。

こういったことから、いろいろな会社の財産の仕組みを理解します。

そして、会社が儲かっているかどうかも併せてチェックするという表です。

 

では、バランスシート(貸借対照表)の意味について考えてみましょう。

早速、私が書いた図で説明します。

 

このように、毎回私が手書きをした図解をもとに、5分から8分程度の長さでポイントを完結に解説していきます。

 

真ん中で仕切られていて、左右に分かれていますが、これは右と左の対照表です。

会計の世界では右側を「貸方(かしかた)」、左側を「借方(かりかた)」と読みます。

 

「貸(かし)」を音読みすると「たい」と言います。

「借(かり)」を音読みすると「しゃく」と言います。

 

右の「たい」と左の「しゃく」を合わせて、会計の用語では「貸借(たいしゃく)対照表」といいます。

 

では、なぜ「バランスシート」というのかというと、右側の貸方の合計が1,000、左側の借方の合計が1,000ということで、貸借の合計が平均(バランス)するからです。

 

これは「貸借平均の原理」といいます。

右側(貸方)は、会社にお金を出してくれる人との関係を表しています。

 

会社にお金を出してくれる人というのは、たとえば銀行や株主、あるいは商品代金の支払いを待ってくれている仕入先など、債権者です。

 

厳密に言うといろいろな説がありますが、債権者といえば「お金を貸す側」なので、そこから「貸方」と思ってもいいです。

つまり、バランスシートの右半分は「貸す人たちとの関係」なのです。

 

借金という形で貸す人たちとの関係が250あります。

つまり、返済義務を伴う借入が250あるということです。

 

それから、銀行以外でお金を出す人といえば会社のオーナー(出資者)です。

出資者からお金を預かることを「受託する」といいます。

 

つまり、受託して(預かって)運用して増やしていくのが社長の役割です。

会社の代表者である社長は左側の借方のほうにいます。

 

会社というのは銀行から「お金を借りる側」なので、そこから「借方」と思っていただいても構いません。

左側(借方)は、お金を借りる立場の財産の一覧なのです。

 

たとえば「現金預金」という形で財産を運用しています。

「売掛金」というのは売上代金の未回収分、いわば飲み屋の「ツケ」のようなものです。

 

たとえば、屋台に行って1,000円分飲んだけれど、手持ちがないから給料日まで支払いを待ってもらうというようなことがあるかもしれませんが、あのツケと同じです。

この「ツケ」のことを「掛け」と言います。

 

売るほうの立場から言うと「売掛金」となり、この図では未回収の売上代金が200あるということになりますが、これも財産なのです。

 

そして「棚卸資産」というのはまだ売れていない商品の在庫です。

「建物」は名前から分かるとおり、ビルや倉庫などの建物です。

このような財産をすべて足すと1,000あるということです。

 

これは「運用形態」と言って、銀行や株主から預かったり、借りたお金などを現金預金という形で100運用して、売掛金として200、在庫投資をして300で運用、建物で400運用、合計1,000で運用しています。

 

運用形態というのは必ず何らかの形で資金調達をしています。

資金調達の形というのは、今回は3つあります。

 

借入金という形で借りたお金が250。

資本金というのは出資で、株主に株を買ってもらって、株式の払込として受けた元本です。

 

そして利益剰余金550というのは、商売によって儲けたお金です。

この550は本来株主に配当として返してもいいのですが、配当せずに預かっているお金と思ってください。

 

これらは純資産といいますが、純資産の意味は「資産から負債を引いた差額」です。

純資産の「純」というのは、「純粋」の「純」ではありません。

「ピュア」ではなく「ネット(純額)」の資産という意味です。

 

ですので、一般的にはただの「資産」と言いますが、借方の資産は「総資産」と言ったほうがピンとくるかもしれません。

 

総資産から負債を引くと純額としての資産になりますが、この純額の資産が株主に帰属する分なのです。

 

借方は現金預金100、売掛金200、棚卸資産300、建物400という形で運用をして合計1,000の財産を持っていますが、それをどのように調達したのかというと、調達方法は3つあります。

 

借入金で250、資本金という形で株主から200出資してもらい、商売から調達したお金(利益剰余金)が550あるということです。

 

右側の負債・純資産から左側の資産にお金が流れていると思っていただければいいです。

全体の大きな流れが分かれば結構です。

必ず借方の合計と貸方の合計が一致するということが分かれば大丈夫です。

 

よかったらこの動画を一時停止して、この図を2回か3回白紙に書き写してみてください。

書き写すだけでも頭に入ってきます。

 

バランスシートの左と右の合計を一致させて、運用と調達の関係をざっくりイメージするだけでも随分違ってきます。

ぜひ試してみてください。

 

私はあなたの決算書の読み方、財務分析のスキルアップをいつも応援しています。

ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

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