がんばろう!日商簿記3級合格、今回のテーマは、『手形取引は、登場人物とそれぞれの取引を丁寧に検討しよう!』です。

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手形取引は、登場人物とそれぞれの取引を丁寧に検討しよう! というテーマでお話しをします。

私は専門学校時代に3級を教えていて、よく受けた質問のテーマのベスト5に必ず入ってくるのは、手形に関するテーマでした。

受験生の中には、あまり手形を見たことがない人が多いこともあって、やはり手形を苦手としている人は多いものです。
実務においても、「約束手形」は割合、流通しているので見る機会は多いと思いますが、「為替手形」はある特定の業種でなければ見ないことが多いので、特に為替手形が苦手な人が多いのです。

手形というのは売掛金よりも馴染みが薄いケースが多く、さらに最近は手形レスになってきていますから、約束手形も見る機会が減っているかもしれません。
それに、手形は関係する人が増え、人間関係が複雑になりやすいこともわかりにくい理由の一つでしょう。

しかし、シンプルに考えてみれば、手形はそれほど難しいものではありません。

なぜなら、手形に関わるのは手形に書かれている金額を「払う人』と「もらう人』しかいないからです。

手形期日、将来の一定期日、これを満期といいますが、その満期日になって手形代金を払う義務を負っている、ことを手形債務といいます。
債務、義務、負債です。
債務を負っている人、これは債務を負う人が支払手形勘定を使います。
ですから、支払手形という言葉は、手形代金を支払う義務のことなのです。
これはメモをして覚えておいてください。

支払手形の意味とは何か?
これは、「支払手形というのはひっくり返せばいい、手形の支払い義務なのです。
手形代金の支払い義務で、ひっくり返して考えればいいのです。
手形代金の支払い義務、これを略して支払手形といいます。支払う手形ではないのです。
手形代金を支払う義務、支払う義務の「義務』を省略しています。支払う義務です。
手形の代金を支払う義務、これが支払手形の本当の意味です。

では、受取手形の意味は何でしょうか?
これは逆に、もらう側で、将来の満期日、支払期日に手形の代金を受け取る権利なので、受取手形というのは言葉が省略されていて、ひっくり返します。
手形の代金を受け取る「権利』が隠れています。

つまり、受け取る権利なのです。
手形の代金を受け取る権利、これが受取手形の本当の意味です。
やはり、これもメモしてください。

いろいろなパターンがあって、最後にいろいろと書いてありますが、誰が権利者で、誰が義務を負っているかさえ分かれば簡単なのです。

義務を負っている人が支払手形です。
権利を持っている人が受取手形です。

というように考えればいいです。

ただ、約束手形というのは、「私があなたに払いますよ」と言っていますから、約束手形を作成する振出人が義務者、従って、支払手形勘定、負債です。

そして、もらう相手、宛名。
「あなたに払いますよ」と言っていますが、この「あなた」に当たる人、これを「名宛人』といいますが、宛名の人が受取人なので、受取手形勘定なのです。権利ですね。

では一方、為替手形は何かというと、為替手形は、代わり手形というように考えればいいのです。
代わり手形、「代わりに払ってね」という手形です。

振り出す人はどうするか。
自分が仕入れ代金を払いたい、借方 仕入、そして、貸方 現金、で払うのは嫌だし、あるいは、得意先に同じような金額の売掛金を持っている得意先がいたとします。
そこから売掛金を回収して、改めて払う、というのは面倒くさいので、「直接払ってよ」とお願いするのが、一応の仕組みです。

ということはどうするか。
その代わり、あなたに対する売掛金をチャラにしますと、得意先に対して言うわけです。
「あなた、彼に俺の仕入れ代金払ってね」「あなた、彼に払ってね」、これが代わり手形、為替手形です。
その代わりと言ってはなんだけど、売掛金をチャラにする、ということが言葉の外に隠れています。
行間を読むことが大切です。

「あなた、代わりに彼に払ってね。ただし、売掛金をチャラにします」
チャラにしなければ、やってくれませんよね。
それで、相手が「わかりました。払いますよ」と言ってくれたら、その相手が「名宛人』、手形の支払義務を負います。したがって、引受人が支払手形勘定です。

為替手形を振り出す人は、借方 仕入100万だとしますと、貸方は売掛金になります。
為替手形を振り出す相手に対して、売掛金を免除するから払ってくれるわけです。
借方 仕入のときもありますし、買掛金ということもあります。
買掛金の支払いのときもありますし、借方 買掛金100万、貸方 売掛金。
どちらにせよ、為替手形の振り出しは、貸方 売掛金です。
売掛金をチャラにする代わりに払ってもらう。
ですから、貸方 現金ではありません。
これが為替手形の要旨です。

為替手形を引き受けたということは、今度は自分が払うので、引受人、これは為替手形の「名宛人」宛名ですね。
「あなた、彼に払ってね」ですから、この、あなたが払う人です。
そうすると、自分が引き受けました。
引き受けた人は、今度は、貸方 支払手形、その代わり、借方は買掛金を免除してもらうと。
為替手形の振出人が、という話です。
あとは、受け取る人は受取手形ですから問題ないですね。

ここで、質問がたまにあったのが、割と指示語が多いです。
例えば、同じ店と書いて、「同店』という言い方をします。
この同店の意味がわからない、何を指しているのかわからない、というのは国語の力なのです。
指示語、「これ、それ、あれ、どれ」、この同店とは何、と。

あるいは、当店という言い方もあります。
当たるに店と書いて、自分の店、主役ですね。
同店は直前が何かの文脈によって、どの店かというのを判断します。
これは、国語の力ですから、国語力がつきます。

例えば、簡単な事例で見てみます。
関東商店は沖縄商店から商品100万を仕入れました。
そうしたら、どうしますか?

関東商店は、借方 仕入100万、貸方は現金100万でもいいですが、そのときに沖縄商店に対して、同店宛ての約束手形を振り出しました。
そうすると、手形を振り出すので、貸方 支払手形になります。
では、その同店とは誰?
沖縄商店ですね。

というように、同じ店と書いて、これは、その店という意味です。
同店とは その店、それとか、あれとか、これとか、この店とか、こそあど言葉、これそれと同じ指示語と同じなので、同店は文脈から判断して、直前のどれかは正しく表すということを読み取ってください。
国語の力です。こういったことも大事です。

この「同店」というのが苦手な方が多いです。
これは多分、学生時代、学校へ行っているときに国語が苦手だった可能性がありますので、ここで、国語の勉強だと思えばいいのです。

あとは、為替手形は3人出てきます。
振出人、引受人、これは支払人ですね、それから受取人。
これを丁寧に登場人物とその登場人物がどうしてその取引に関わるかという、その行動、取引に注目して、一個一個丁寧に、国語の読解力と思って、人間関係を解き明かすこと。

推理小説より簡単ですから。人間関係のドラマなのです。為替手形は三角関係です。

振出人、支払人、受取人、それぞれがどういう目的があって動いているか、しっかり、じっくり考えて、楽しんで、推理小説のつもりで楽しむ。
人間関係を興味深く分析してみてください。
そうすると、できるようになります。

手形ができなくて、3級を挫折する人は割と多いのです。
これは結構、壁になりやすいです。
ですが、乗り越えれば逆に合格が見えてきますから。

手形取引は毎回出ます。
ほぼ100%出題されますので、ぜひ、この機会に理解してください。
これが分かると、権利と義務、債権と債務の意味がよくわかってきます。

ぜひ、頑張ってください。

私はいつもあなたの3級合格を心から応援しております。
ここまで、ご覧頂きまして誠にありがとうございました。

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