さて、日経新聞の記事としては、12月16日、19面の新会計基準に関するトピックが、注目です。
これにより、数十億円単位、数百億円単位で決算発表の利益額が変わってくることもしばしばですよ。

2005年9月期の中間決算は、まだ従来の会計ルールでのれんを償却できますので、取得した年度に一括して費用化することが可能です。
ここで、「償却」という言葉についてですが、いうなれば、固定資産(長期使用・存在する資産)を、買った年に全部費用とするのではなく、その後の数年間に配分する、という会計手続なのですね。
このあたりの話は、財務チャート式簿記マスター法でも、詳しく解説しています(減価償却)。よかったら、ご一考くださいませ。
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つまり、上記[1]でB店の買収のケースで計上したのれん120万円は、取得した年に全額費用として落とせる、という選択肢が、この9月中間期にはあったわけです。
しかし、2007年3月期以降(2006年9月中間期含む)は、のれんの一括償却が新会計基準のもとで認められなくなります。
かんたんにいえば、のれんには、一定の経済価値があるのだから、取得した年に全部費用として認識し、一年後には一気にゼロ評価にする、というのは、実態に合わないのではないか?ということなんですね。
たとえば、この日の日経19面の記事を見ると、今期にのれん代を計上する主な事例として、クレディセゾンの250億円、凸版の326億円、楽天の564億円などがあります。
クレディセゾンと凸版は、M&Aをした年にのれん代を一括償却(一括費用化)するので、250億円とか326億円とかが、一気に費用として計上され、利益を圧縮させます。
ちなみに、楽天は会計ルールの償却最大年数、つまり20年で均等償却するので、564億円÷20年=年28.2億円だけ毎期の費用とします。
だから、のれんの取得代564億円を、一気に費用とするのではなく、20年にわたって28.2億円ずつ費用をばらけさせる、というマイルドな選択肢をとったわけですね。

たしかに、均等償却の手法で毎期費用化すれば、各期の業績に極端な上下のブレがなくなり、2期間の業績比較がしやすくなる、という側面はあります。
国際的にも、のれん代は「一時に償却せず」の流れですから、そのような世界標準の歩調に日本の会計基準も合わせつつあるのです。
なお、この記事の中にある「のれん代」の用語解説は、よくまとまっているので、切り抜いて、あるいはコピーして保存しておくことをおすすめします。

もちろん、会員制CDセミナーで音声解説の学習をされている方には、のれんについて、大学の専門課程や難関国家資格の会計理論でもとりあげられるような興味深い話もふくめ、のれんの用語について、詳細解説を
いたしますね。
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