大野晃氏(以下、大野):差異分析には色々な差異があると思いますが、ロット差異以外は色々な差異を徹底的に勉強しようと思っていました。

差異の専門家になろうというぐらいにやっていました。
過去にトラウマになったような事案に関しては、突き詰めたくなってしまうのです。

柴山政行氏(以下、柴山):原価差異職人ですね(笑)
ところで、大野さんは過去問をどういう意識で取り組んでいたのか教えてください。

大野:過去問をやる時期は早いですし、解けるとは思っていないので、それよりも本番で解けるかどうかのほうが大事です。

過去問はテストとして使うのではなくて、1つの教材として、具体例を見るような感覚で使っていました。

柴山:最初に力試しをして点数に一喜一憂するのではないということですか。

大野:私は1問も解けないので、60分あったとしても時間の無駄なのです。

柴山:できないものを一つずつコツコツ潰して、3回に1回受かればいいやという戦略ですね。

大野:小さなことを1つ1つ積み重ねていくという…まさに、イチローと同じですよね(笑)。
ぜんぶ20周したときに自信になりましたからね。

過去問と同じものだったら全部できる自信はありました。
正直、100パーセント受かっているという確信がなかったので、合格証書が来た瞬間は喜びましたね。

その日はお姉ちゃんのお店に行ったかもしれません。(笑)
なぜかというと、社会の人からしてみたら簿記1級をやっていること自体がすごいのに、簿記1級を持っているといったら、電話の嵐ですよね。
簿記1級を持っていれば社会から認められた感じがしました。

柴山:簿記3級・簿記2級とはレベルが全然違いますからね。

大野:そのときの合格率は9パーセントぐらいだったのですが、そのなかに自分が入ったことは嬉しいなと思いました。
この瞬間に「食いっぱぐれない」と思って、自信がつきました。

柴山:簿記1級の合格証書だけではなくて、自信も一緒に手に入れたということですか。

大野:多分、税理士の受験資格を簿記1級合格ではなくて大学で取っていたら、税理士試験には受かってないかもしれないですね。
簿記1級で得た自信が次のステップに活かされたと思います。

柴山:簿記1級に受かったとき、ご両親はどのようなリアクションをしていましたか?

大野:あまり記憶にないですね。

柴山:私がお父さんから聞いたときには、税理士になるとは本当に思っていなかったらしいですよ。

大野:うちの父は団塊の世代なので、感情をあまり表に出さないのですよね。

柴山:聞いたら、相当嬉しかったみたいですよ。

大野:おそらく、当時、父に褒められていたら多分今の自分はなかったと思います。
私が簿記1級に受かったときにも父に「税理士は取ってないから、まだまだこれからだろ」と言われましたし。

柴山:厳しいけれど、素晴らしいお父さんですね、本心は嬉しかったみたいですけれど。
手放しで喜ばれていたらそこで終わっていたかもしれないけれど、逆に厳しかったのが良かったのですね。

いい話がきけました。
私も自分の子どもがそうなったら、あまり手放しで喜ばないで「いや、まだ先があるだろ」って、格好つけて言ってみようかなと思いました(笑)

大野:ただ、グレる可能性もありますけどね(笑)

柴山:リスキーですけどね(笑)
でも、いい話が聞けました。

大野:私はイチローの本などが好きで、日々のルーティンワークを実践していました。
たとえば、試験のときにはどういう服を着るとか、そういうところからケアしていて、本試験はとにかく最後の1分1秒まで諦めないということを意識していました。

そのときに簿記1級に合格していなかったら、今、税理士として柴山先生とこうしてお話をすることもなかったと思います。

私はラジオにもゲスト出演したのですが、もし、あの簿記1級の試験を諦めていたら、そのラジオにも出ていないし、取材も受けていないはずなので、まるっきり違った人生になっていたかもしれません。

柴山:1点をもぎ取るという、執念にも似たものがありますね。
税理士の合格法のようなこともみなさん聞きたいでしょうから、次の機会にまたお願いしたいと思います。

大野:タイトルだけ言えば「ハイブリッド型集中力」です(笑)

柴山:最後に、この動画をご覧になっている方にメッセージをお願いします。

大野:もともと、こういう試験を受けること自体、リスクのあることをやっているので、リスクを排除して受験勉強をすることは無理だと思います。

私はひらめきの無い人間ですが、型ができるとひらめきができるのだなと思います。
簿記1級までは、テキストをきちんと見なかったので、過去問どおりの型でただ出していただけなのですが、「3分の1」のなかで受かればいいやと思って意思決定は捨てました。

まさに「選択と集中」ですよね。
私みたいに、学生の頃に全く勉強をしていなかった人間にとっては、連立方程式法とか関数などは苦しかったです。

「若かりし頃を思い出してください」と言われても、若い頃にやっていなかったのですから(笑)

そんな私でもできたので、昔のことは関係無く、あくまで専門的なことをやっていると割り切ったほうがいいです。

それと、捨てる勇気も必要かもしれません。
変な話、逆に、全部押さえられるような人だったら、税理士ではない、もっと凄いことをやったほうが良いと思います。

簿記1級に関しては、過去問を研究することが大切だと思います。
私も、過去問を見て型がわかるようになりました。

柴山:あれだけ高度になってくると、型というのはありますね。

大野:先を見て、動機や目標を忘れずにやっていくことが大切だと思います。

柴山:努力無くして幸運なし…受かるべくして受かったと思います。
ぜひ、今後も頑張ってください。
大野先生に貴重なお話を伺いました。

大野:ありがとうございました。

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