今回は「材料の購入と工場への投下」という工業簿記のテーマでお話をします。

このシリーズでは初めて工業簿記を取り扱いますが、「材料を買って工場で消費した」というイメージしやすい取引から見ていきましょう。

こういった取引は日商簿記検定2級の本試験でもあり得ます。

事例を2つ用意しました。

 

①材料(送状価額10,000円(A))を購入し、引取費用540円(B)とともに掛とした。

②材料をすべて材料倉庫から工場の製造工程へと投入した(仕掛品)。

以上です。

 

①の「送り状価額」というのは「納品書の価格」という意味です。

そして「引取費用」というのは、いわゆる付随費用です。

 

備品や有価証券などの資産を買うときには付随費用というものがかかりますが、引取費用も同じです。

 

商品を仕入れるときと同じで、材料を買うときには大抵買掛金です。

10,000+540円=10,540円が材料費の価格で、これは資産となります。

 

そして②ですが、購入した10,540円の材料をすべて材料倉庫へ搬入していましたが、これを工場の製造工程へと投入したということは、仕掛品という未完成品の製造過程に価値が転化された、材料という名目の価値が仕掛品という未完成の品物の形に転化したと考えられます。

 

柴山式総勘定元帳では資産エリアというものがありますが、資産エリアのなかで材料勘定から仕掛品勘定への勘定記入の受渡だと思ってください。

 

柴山式総勘定元帳というのは、真ん中に十字を書いて、さらにその右上のエリアの真ん中に横線を引いて、全部で5つのエリアに分けます。

 

左上が資産のエリア、右上が負債のエリア、右真ん中が純資産のエリア、右下が収益のエリア、左下が費用のエリアとなって、それぞれの性質に応じたT字勘定を集めます。

 

今回は資産エリアの「材料」「仕掛品」と負債エリアの「買掛金」の3つのT字勘定を使います。

 

送状価額10,000と引取費用540円の合計10,540が材料の増加です。

2つとも未払ですが、仕入に関する未払は買掛金となります。

 

仕訳は(借方)材料10,540 (貸方)買掛金10,540となります。

このパターンはよく使います。

 

次に、材料倉庫から出荷すると材料勘定の借方が減りますが、それはすぐに仕掛品勘定という未完成の品物を表す資産勘定に10,540が受け渡されます。

このときの仕訳は(借方)仕掛品10,540 (貸方)材料10,540となります。

 

工業簿記の初期段階では、このT字勘定を3回ぐらい書き写して、感覚で覚えていただきたいです。

ではこれを仕訳してみましょう。

 

総勘定元帳のT字勘定の記入をしましたが、その前提として入力用の帳簿として仕訳帳がありますが、その仕訳帳の記入はどうなるでしょうか。

(借方)材料10,540 (貸方)買掛金10,540

 

そして、そのあとに材料倉庫から出荷されると、(借方)仕掛品10,540 (貸方)材料10,540になります。

 

①と②を合わせると、(借方)仕掛品10,540 (貸方)買掛金10,540という残高が残ったと思っていただければいいでしょう。

 

このような感じで1つ1つ丁寧に材料の仕入から仕掛品への投入のT字勘定の勘定連絡の受渡や仕訳を、合わせて3回ぐらいずつ書いてイメージしていただくと、あなたの工業簿記の実力がグンとアップします。

 

ぜひ試してみてください。

千里の道も一歩から。

 

まずは難しく考えず、分かったつもりでどんどん先に行きましょう。

私はいつもあなたの簿記2級工業簿記の学習を心から応援しております。

ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

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