気になる会計ニュースということで、今回は、普段とは違った動画です。

簿記3級

新シリーズになるか分りませんが、時折気が向いたときというか、気がついたら出せたら出してみたいと思います。

時々、柴山がこのニュース面白いなと思うことは、メールマガジンでももちろん皆さんにご提供していますし、有料の会員制のオンライン講義の方でも実はまとめて月に一回配信します。

それとは別に今朝のメールマガジンを配信してちょっと面白いなと思ったのでYoutube動画でも軽くお話してみたいと思っています。

今回気になる会計ニュースは、日経新聞2015年3月3日の一面です。
一面にあるということは日本経済全体に影響するという意思表示だと思っていいです。

日経の新聞の編集担当の方とか記者の方の判断で、一面というのは日本経済全体に一番影響を及ぼすと判断された記事なので重要性が高いです。
そこに出てきたのがシャープ、資本支援要請。

今朝からたぶんいろんなインターネットニュースにもよく出ていると思いますが、主力の2行とは、みずほ銀行と三菱東京UFJです。
1500億円は、おそらく新聞の中では折半らしいのですが、支援要請をしています。

債務の株式化というのは、要するに借り入れです。借りているお金を、株式を発行して資本金に換えて当面は返済不要にしましょうと。
返済しなくて済むように当面はしましょうと。将来的には期限があるかもしれませんが。

ということで、とりあえず借り入れというのは返済期限がきたら返済しないといけないし、利払いもあります。
返済しないといけない。とりあえず資本になったということは、返済義務がかなり落ちるわけです。ガチガチの返済義務ではなくなるわけです。

なので、少し資本体制が強くなります。資本になるから、ということをやろうとしています。
その背景は何かっていうとシャープさんが、もちろん皆さんにも有名な大企業です。

目の付け所がシャープだね、ということで私も実はセミナー教室の方で、電子黒板はシャープを使っています。非常に使い勝手が良くて、授業に役に立っています。

まだ頑張って欲しいと思っていますが、シャープさんの最近の業績、皆さんも多くの方もご存知な通り、非常に苦戦しています。

直近では2014年3月の利益の不足が300億と最近出ていたのですが、それが新聞報道などによると、1000億円以上になってしまうのではないか、というものです。
300億円から1000億円くらい赤字が見込まれます。結構巨大です。

自己資本比率というのは、シャープが持っている大体2兆円ぐらいの総資産のうち、10%くらいです。
10.8%、ほぼ10分の1しか自己資金がないということです。
資本金とか利益。自分の取り分。株主の取り分。

9割は借金などの負債なのです。返済しないといけません。
ということは2兆円のうち2000億円ぐらいしか自己資本がなくてそれ以外は負債なのです。

要するに1兆8000億円、大部分が借金の状況。借金体制になっているのです。
業績が悪いからです。この状況で今、借入金の一部を先ほどのみずほ銀行とか三菱東京UFJ に相談して、優先株式の発行、優先株という形で発行を考えていますが、それで資本金に換えましょうと。

デットエクイティースワップと言います。
デットというのは借入。エクイティーは資本です。資本金などの資本。
スワップは交換する。借入金などの債務の株式化なのです。
資本金などにして返済不能にしてしまうのです。当面。というやり方。
これをやっています。

優先株っていうのを発行するのがポイント。
優先株というのは議決権といって株主総会には参加できないのだけども、配当などについて普通の株式よりも有利な条件で配当をもらったりなど。
財産の分配とか受けられる。経済的な利益を優先しますということです。

資本支援に本当にうってつけという優先株です。

かつては銀行だって優先株の発行で公的資金を、当時6兆円ぐらい。
すごい規模でしょう。今から10年以上前のことです。

ということでやっているのです銀行も。それで公的資金の注入で助かった部分もあります。銀行はうまくいきました。

似たような形で優先株の発行、デットエクイティースワップっていう今回のシャープの仕組みとは若干違うのですが、三洋さんも実は似たようなケースがあったのです。

2007年、今から8年ぐらい前になります。
三洋電機さんが2兆円の資産があって、2006年に2000億円の赤字を出しています。すごい赤字です。
その年、2006年の3月に優先株というものを3000億発行して資金調達しているのです。いろいろ財務体制を改善しようと。

その時の自己資本比率は確か18%ぐらい。そのあとやっぱり1年経ってどうだったかっていうと、やっぱり赤字が453億出てしまって、結局は2007年3月の自己資本比率が15.8%。すごい低かった、結局15%。

全産業の平均が、一部の卸売業みたいな特殊な業種を除くと、全産業の平均がだいたい資産の3分の1。33%ぐらい。
30%前後が全産業の概ね平均なのです。
銀行とか卸売業みたいな一部の特殊な業者を抜かすと、大体の産業は平均すると30%ぐらい。

ということは100万円の財産があったら30万円位は自己資金なのです。
借り入れが大体70万円位のイメージ。

30%以上ないとなかなか厳しいときは、リストラとか V 字回復とか手を打たなければいけません。
地獄の沙汰も金次第、リストラも金次第、経営再建も金次第というところがあって、やっぱりお金が必要なのです。資本主義社会って。

そこで三洋電機さんどうかというと、最終的には15.8%って、20%も下回ってて、一般事業会社としては厳しいです。
金融機関ならいいのだけど一般事業会社15%はかなりきついです。20%切ってくると、一般的に。

やっぱりそのあとどうなったかっていうと、事の顛末としては2009年12月、関連する縁の深い会社ですが、パナソニックの子会社になっています。
子会社化されて単独での再建は厳しいということになったのでしょうね。

という三洋電機さんの8年前の状況を考える。そうするとちょっと似ているなと思います。今回最終赤字が1000億円を超えそうだと。1000億円規模の赤字。

自己資本比率はもっと悪いです。三洋電機のときより悪いです。三洋電機は15.8%でその後子会社化されています。
シャープさんはもっと自己資本比率が低くて、10.8%。10%前後なので、これはかなり自己資金が不足していると思います。

だから今回のデットエクイティースワップみたいなテクニックを使うわけですけど、借り入れの一部を資本金に換えて、返済の義務を少し変え軽くしてあげようと。
こういう支援を受けられる。

中小企業は信用ない親父からすると、うらやましいなと思います。私たちが経営が厳しい時に借入金を資本金にして、返済当面不要にしてくれるって、待ってくれるって、なかなかないです。

シャープみたいな信用があって大きい会社だとこういうテクニックも使いやすいのです。
中小企業で使う時は結構また苦労する。使えないとは言いませんが。

ということでシャープさんの場合は、規模も大きいです。
こういったことで銀行の支援を、しかも1000億円規模です。1500億円。

僕はちょっと8年前の三洋電機さんのケースを思い出したので比較しました。
必ずしも同じ状況とは限りませんが、ちょっと似ているなと思います。
財務体質的には三洋電機さんの赤字よりはまだ少ないけども。

1000億円規模だから似たようなものだけど、自己資本比率が三洋電機さん、当時の15.8%でさらに低い状況で苦労をしているので、自己資本比率が低いというのは、厳しい時に借金の返済負担があるので、厳しい時に借金を待ってもらうということは、すごく経営再建しやすいです。

ということでいくと、シャープさんは自己資本比率という意味では当時の三洋電機さんよりも条件は厳しいので、これが本当に大変な経営再建のいろいろな活動が待っていると思いますが、ぜひ頑張って頂きたいと思います。

私も電子黒板を使っています。私は電子黒板をリースで使うということで支援をしています、お客さんとして。ぜひ頑張ってください。

今回こういった形でその時々、もし私の方で時間がまた取れましたら、新聞とかネットなどのニュースで面白そうな会計ニュースについては一言コメントを加えていければなと思っています。

ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。
また次回機会があったらお会いいたしましょう。

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