あなたの行動は、あなたが「本当に思っていること」に従う

日々の行動で、いったん決めたことをできずに結局前に戻ってしまうことがあります。
新しい計画を立ててもなかなかその通りにいかなかったり、何か変化をさせようと思っても変われないことがあります。

なぜかということについて、本質を一緒に考えてみたいと思います。
私は心理学の学者でもありませんし脳科学の専門家でもありませんが、こういったことが経験的にわかります。

あくまでもひとつの目安ですが、日々の活動を100とし、行動に表れることが4パーセントで、頭の中で考えていることが96パーセントあるとするならば、そのうちの8割ぐらいは無意識の世界がエネルギーとして占領しているはずです。

エネルギーというのは日々の活動を占めているエリアです。
4パーセントの行動に表れていることが将来の成果を左右します。

どういう行動をとるかで未来が変わります。
行動でしか未来は変化できません。

問題は、行動を支えるものは何かということで、まず私たちは表面的な意識があって、ここは16パーセントぐらいだと思っているのです。

意識していることが表面上であって、これまでの価値観や親の教育や先生との会話など、周りの大人や友達との人間関係や経験から培われてきた価値観というのがあります。

場合によっては他人から植え付けられて「良い」と思い込まされた価値観かもしれません。
義務教育の価値観が悪いとは言いません。

ある局面ではそれが当てはまるのですが、社会に出て色々な状況に直面すると、かえって邪魔になることがあります。

一部カスタマイズしたほうが良いのに、できないで困っているケースがあります。
それが何かというと意識のところで、勘違い、建前、思っていると思い込んでいるのです。

たとえば「コツコツ頑張る」、「人の言うことを聞きましょう」、「赤信号を渡ってはいけない」など色々な価値観がありますが、ケースバイケースで使い分けが必要になります。

そのときに、意識の中ではとりあえずこれが良いと思って前例に従います。
自分では良いと思い込んでいるのですが、実は他人の価値観を押し付けられただけなのに知らずに洗脳されている状況というのがあります。

これはみんながそうですし、私もそういうところがあります。
小中高と教育を受けてきて、周りの大人たちの価値観に触れてきました。

失敗すると怒られたので、「失敗はいけないことだ」というふうに思っていますが、これも思い込みです。

実は失敗はいけないことではないのですが、それに気づかないのはずっと後です。
あるいは一生気づかずに終わってしまう人もいます。

失敗は悪い事だと思い込まされているのもひとつの意識なのです。
良い失敗と悪い失敗があるのです。

実は上から言われた強制的な価値観というのは、自分が元々そう思っていると思い込まされているのです。

そうすると、本当に自分がやりたいことではないことでも、その場の雰囲気で「やります」などと言うことがありますが、それは建前なのです。

コーチや先生の手前で「そう言えばこの場を逃れられる」と思って、表向きはそのように言うのです。

しかし、裏では舌を出していて、無意識に次にサボったときの言い訳を考えているのです。
これは必ずしも悪いことではなく、そういうふうにしないと面倒なこともあります。

気を遣って、本心ではないことを言ってしまうことがありますが、そういったことで決めた約束やコミットメントというのは本物ではないので行動できません。

本心を言ってしまうと空気が読めない奴だと思われてしまうから、そのような行動に出てしまうのです。

無意識のうちに本当に思っていることというのは80パーセントありますが、それは表に出さないのが人間です。

本音を出すのはリスクがあるので、それを隠しているのです。
そのような状況で決めたことというのは実行できません。

それがセッションやコーチングのワナです。
コーチングで行動習慣を変えようと思ったら、無意識の部分に触れないとまずいのです。

色々やりながらも意識のところで失敗しながらも無意識に働きかけて、本当に思っていることにたどり着かないと自分の行動は変わりません。

たとえば部下に権限委譲をするといっても、本当はそう思っていない場合もあります。
権限を委譲するとやり方が変わるので、自分のこれまでのやり方が否定されて怖いという本心があったりするのです。

そこをきちんと自覚しないとまずいのです。
そこに気づいたときが本当のコーチングなのです。

本当に思っていることというのは最初は出ないのですが、対話を重ねるうちに本音を引き出すのです。

本音が出てくるときのキーワードというのがありますが、それに気づいたときに相手を認めるのです。

その話というのはコーチやコンサルタントや上司にとってはあまり嬉しい話ではないことが多いです。

しかし、そこでニコッと笑って受け入れてあげるのが上司やリーダーやコンサルタントやコーチがやることなのです。

本当に思っていることに沿って行動を決めたほうが結果が出ます。
ですから、最初の数時間のセッションというのは意識の話なので建前なのです。

だんだん「本音を出してもいいな」という雰囲気になって、やがて無意識の本音・本能が出てきてからが本当の計画の修正です。

これは簿記検定1級の勉強にも同じことが言えます。
本当に受かりたいと思って本気で勉強していたら、大抵受かります。

ということは、どこかで本当に思っていることと別のことをやっているから簿記1級の勉強が上手くいかないのです。

ですから、本当に思っていることを意識してみてください。
ときにはつらい現実もあります。

「自分が本当に思っていることはこんなことなのか」と気づくとつらいですし、モラル的にどうなの?と思うときもあります。

しかし、それも踏まえてきちんと向き合うことが大切です。
無意識というのは本能なので、モラルがどうこうというのは気にしないのです。

これは仕方ないことなのです。
お肉を食べることだって、他人の動物が死んだ肉を食べているわけです。
そこは受け止め方次第です。

無意識の部分も受け止めないと、本当の意味でのコンサルティングやコーチングやPDCAはできないのです。

ですから、本当に思っていることと向き合う勇気も必要だということも考えてください。
本能の部分からしか行動は変わりません。

自分が変わるというのはそんなに簡単ではありません。
しかし、変わることによって人生も変わる可能性が高いです。
ぜひ参考になさってください。

私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

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