がんばろう!日商簿記1級合格、今回は、連結改正の論点についてお話しをします。

連結改正の論点、「非支配株主持分」の用語の意味について、お話しをします。

今般、2015年6月の日商簿記検定1級の試験から連結の改正ルールが適用されると考えられていますが、この点を踏まえて今巷の本屋さんで売られている市販の簿記1級の参考書や問題集などはおそらく連結改正ルールに則った形で中身が変わっています。
いくつか見てみると、そうなっていました。

もちろん、柴山式簿記1級講座でもこの連結の改正の動向を踏まえた形で教材製作をしていますので、その辺りはご安心ください。
ということでとりあえず、去年までの2014年11月までの連結制度と少し違ったところがあります。

大きな違いとしてあらゆる場面に関係するのは、「少数株主持分」という言葉が「非支配株主持分」に変わった、というところが一番試験に影響すると思います。
そのほかは若干細かくて、実務上は大事なのですが、試験対策という意味では出題されたとしても致命傷にはならないと思います。

ほかに連結損益計算書の当期純利益がありますが、これもちょっと大きいといえば大きいのですけど。

そのほか、支配獲得後の追加取得に関する部分と、持分の一部売却で支配を維持しているところ、これは日商簿記検定1級の典型論点ですが、最近この辺りは出題されません。
昔は典型論点は時々出題されていたのですが、今後も出題されないとは限りません。
やはり、出る可能性もありますので注意が必要です。
なぜかというと、変わっていますから。
それで実務の定着がしていない、慣例化していません。
初期の段階、連結改正直後は出るかどうかは分かりませんが、出る可能性もありますのでやっておいたほうがいいです。
本格的に出るのは2、3回あとかもしれません。
ですが、2015年の6月に出題されても文句は言えませんので一応、改正論点についてフォローしておく必要があります。

今回はあらゆる連結修正仕訳に幅広く関連すると考えられる「非支配株主持分」という言葉について見ていきましょう。
今回の連結改正の大きな内容の一つというのがやはり、従来「少数株主持分」と言っていた言葉が「非支配株主持分」に変わったことです。
これは実務界では以前から指摘されていたことです。

私が新人の頃の20年前とか大昔は少数株主持分と言っても、ほとんど問題なかったのです。
なぜかというと、昔は形式基準、持株基準といって、単純に形式的に議決権の50%を超えて、51%持っていたら子会社で、そして49%、48%は形式的に子会社から外すということは、昔は本当にあり得たのです。
簡単と言えば簡単です。

ですがそうすると、48%持ち株で本当は影響力があって、支配しているのに等しいのに子会社から外すということが起きてしまって、これがある意味、利益操作になってしまうのです。
それに、昔は連結が重視されてなかったのです。
私の記憶では確か日本では昭和53年ぐらいに連結会計ルールが規定されたのではないかと思います。
記憶は定かではありませんが、昭和50年代前半から始まっています。
その頃は連結決算は参考情報であまり誰も重視していなかったのです。
連結会計制度は一応、昭和50年代から徐々に入ってきましたが、ずっと個別決算が基本でした。

私が勉強を始めたのが平成の初めのころで、受験したのが平成2年か3年ぐらいなので、やはり当時は昭和の時代の教科書が結構あったのです。
それで、昭和61年か63年ぐらいのときにシラトリ先生という方がいらっしゃって、その方が確か初めて公認会計士試験で連結会計を出題したのです。

そのことが受験生の間で話題になりました。
「おっ、連結が入っちゃったよ」「おっ、連結、大変だよね」「連結、お前、勉強して受ける?」「いや、今回、俺、連結なしで勝負する」という感じでした。

なので、私が勉強を始めた昭和元年とか2年とかその辺はまだ連結というのは出題されたときが1回ぐらいしかなかったのです。
ほぼ個別決算でやっていたのです。
連結をやらないなんて、今からすると考えられないことです。
でも当時はまだ連結をやらないで勝負する人も何割かいました。
そういう人は合格した後で連結の勉強をもう1回やり直すことになって苦労します。

あの頃、専門学校では連結の勉強をやっていましたが、毎年出題されるわけではなかったので、私たちはまだ本格的にやっていませんでした。
連結の勉強は確かに面倒くさいのです。
なので、やらないで受験する人もいたことはいました。
ですが、それは最後の時代です。

そのあと、私が合格したのは平成4年ですけど、その頃はほぼ全員が問題なく連結の勉強はしていました。
ただ、始めた3年ぐらい前までは、連結はそんなに重視しなかった気がします。
あのときオオヤマ先生という帳簿組織で有名な方がいましたが、帳簿組織の勉強はすごくしていましたので。

なので、時代の移り変わりです。今は平成27年ですから30年近く前です。

30年も経つと、会計も随分変わります。

ある時期から、連結会計も基本情報になりました。以前は補足情報でした。

それからどんどん変わってきて、やはり「連結外し」というものが出てきました。
なので、そういったことをさせないために、従来の形式基準、持株基準だったのが、いつだったかは忘れましたが、随分前に持株基準から実質基準に変わりました。
途中から実質基準といって、過半数50%を超えてなくても合わせ技で実質支配していたら連結にしましょう、ということになりました。

昔は持株基準のように形式基準だったら、確実に50%を下回っていますので少数株主持分という言い方でよかったのです。
ですが去年の2014年までは少数株主持分という古い時代の言い方がずっとそのまま改正されないで残されていたのです。

これはやはり若干違和感があったのです。
なぜかと言うと、今の会計基準は実質基準といって、実質支配していると連結に入ります。
連結子会社になります。

実質基準、これは何かというと、例えば45%ぐらい株式を持っていると過半数いっていないので、従来の形式基準だとこれは子会社になりません。
ですが、今は違います。
つい最近、ここ10年以上前から実質基準ですから。

例えば45%でも、親会社の従業員や役員など、親会社のもとにいる人などが取締役の過半数を子会社の取締役会に派遣するとか、契約で縛るとか、親会社と緊密な関係にあるものが子会社の株を持って、合わせて、などいろいろあるわけです。

ともあれ、親会社が実質支配しているケース、子会社の保有株式が40%台ならば、形式的には子会社になりませんけど、過半数などを派遣して、契約でもそうです、さまざまな状況で総合的に判断して、子会社を実質支配していると認められるならば連結の対象となります。
ですから形式基準ではありませんから、こういうところは会計士も結構大変です。

なので、連結に入るということで。
その場合、見てください。
55%持っているけど、支配していない株主がいるわけです。
これはもう少数ではありません。
ですが、つい最近までこれを少数株主持分と言っていたのです。
これは少しおかしいですよね。
50%超えて持っているのに支配していないのですから。

だから、親会社ではないのですが、少数株主持分、「少数じゃないだろう」という単純なつっこみがありましたので、「これを非支配株主の持ち分にすべきではないか」という議論がありました。
そして今回の改正で「非支配株主持分」に変わりました。
ここのところは去年まで「少数株主持分」という言葉で勉強された方は「非支配株主持分」と言葉を変えて覚えてください。
あとは非支配株主持分のほかに「非支配株主に帰属する当期純利益」と若干言葉が変わっています。

そこを注意して連結仕訳の勉強をすればいいと思います。

根本的にはそんなに変わっていません。
用語について違和感があった部分を直しました。

あと参考までに言うと、「間接所有」というものがあります。
これは日商簿記検定1級の範囲を超えていますが、昔は会計士で教えていましたけど、実務ではよくあります。
親会社から子会社に70%投資していました。
これは直接所有です。
それで、子会社が孫会社の株を70%持っている、これも子会社になってしまいます。
いわゆる孫会社というものですが。
孫会社形態、これを間接所有と言います。
親会社が直接持っていませんが、子会社が持っている。
親会社以外の持ち分も含めて50%を超えると、これは間接支配になります。
こういったものもあります。

それで、孫会社に持っている場合、もちろん、これ70%、70%で当初の孫会社の資本は70%持っているのですが、その後、支配後の儲けの配分が変わってきます。
支配後の儲けは実は少数ではなくなってしまうのです。
例えば、子会社の非支配株主が30%あります。
孫会社が30%あります。

そうすると、子会社の非支配株主30%も孫会社の7割持っていますから、30%×0.7で21%、子会社の非支配株主、少しややこしいですが、孫会社の持ち分もあるのです。
それが21%、子会社の非支配株主持分30%×70%で21%。
それで、孫会社の非支配株主持分30%で合わせて51%になってしまいます。
なので、その後の儲けの配分は支配獲得後、孫会社が例えば100万円儲けたら100万のうち親会社にくるのは、子会社の支配を通じて70%×70%で49%です。
儲けの配分は49%なのです。

そうすると、子会社の非支配株主持分が21%、孫会社の非支配株主持分が30%で合わせて51%。
実は非支配株主にいくので、これもその後の儲けの配分で言ったら少数者ではないですよね、という話です。
これは参考までに。

ということでいろいろ考えると、今ある実質支配基準で確実に45%持ってなくても、その他の条件で実質支配している場合は少数株主がむしろ親会社なのに支配者ですから。
だから55%のほうは従来、少数株主持分と言っていましたが、非支配株主持分に変えましょうということです。
実質支配で考えます。
あとはもう一つ、儲けの配分で考えると、間接所有の場合は、儲けの配分では少数者に親会社がなってしまうこともあります。
参考までに。

ということでこういったさまざまな事情があって、従来の少数株主持分と言っていたのを非支配株主持分と言って、少数ではないのだけど、結果的に過半数の側なのだけど、支配していないという状況の持分の表示ということで、非支配株主持分という言葉に変わったと思ってください。

こういったさまざまな雑学も知りながら勉強をしていくと、簿記1級の勉強に対するモチベーションが上がり興味が持てます。
「結構、面白いね」と思っていただければいいと思います。
ぜひ、どうせやるなら楽しんで勉強しましょう。

私はいつもあなたの簿記1級合格を心から応援しております。
ここまでご覧いただきまして、誠にありがとうございました。

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