「弟の分まで稼がなきゃダメだよ」

2015年01月25日

皆さんこんにちは。柴山式・人生前向き半生紀。第2話のお話です。

今回のテーマは、「お前は弟の分まで稼がなきゃダメなのだよ」です。

これは小学生時代の話なのですが、私の弟は、昭和43年生まれで私の三つ下なのですが、今年2015年7月で47になるのです。

47になればお子さんがいて大きくなって、家庭を持って仕事をバリバリやって、今頃部長さん辺りみたいな話しになると思いますが、残念ながら、うちの弟はいまだに脳が3歳児なのです。

知恵おくれと昔は言っていました。
今はどのように言うか分からないのですが、身体障害者なのです。
実は3歳の時から脳の発達が止まっているらしいのです。小さい時に聞きました。

今でも会話をしていてもオウム返しなのです。例えば、ご飯食べる?と言ったら、何がいいとか何が食べたいとか、普通は会話で返してきますけども、ご飯食べたい?と言ったら、ご飯食べたいよと、言うわけです。

或いは、これからお使いに行く?と言ったら、何時に行くとかどうしようかと会話のキャッチボールになるのだけども、弟の場合は、お使いに行く?と言ったら、お使いに行くよとオウム返しなのです。

三歳児位の子供との会話を思い出して頂いてもいいのですが、難しいことを言えないですし、ほぼオウム返しなのです。だけど普通に喜怒哀楽があるので、ちょっと一瞬見た時は、普通に見えるのだけども、話すとちょっとアレ?と思うのです。

小学生のとき彼を連れて歩いていると、やっぱり白い目で見られるのです。何あの人みたいに。白い目で見られているのは分かるのだけども、白い目で見るということは本当に殺人的に人を傷付けます。

蔑んだ目は、本当にショックを受けます。子供に対してもやってしまうでしょう。がっかり感のある目は良くないです。どうせお前はできないだろう、馬鹿なのだろう的な、それはやっぱり不良になります。

僕は自分がやられて分かったので、弟がいることで。何あの人みたいに見られるとショックなのです。でも怒るわけにはいかないでしょう、事実だから。そういったことも実は僕の中である意味ありがたい経験なのです。

人にそうされると分かるのです、痛みが。だから自分はやらないようにしよう。
それはそれとしまして、親に言われたのは、うまいです。お前ね、弟はこういう状況だから悪いけど、と私に言うのです。気を遣って小学生の私に。上から目線ではないから、それがうまいのです、うちの親は。

お前、弟の分まで稼いでね。こういう状況は治ればいいのだけども、治らなかったらお前に面倒見てもらうことになるから、私もそのうち死んでしまうから、と言うわけです。

その後はお前が弟の分も稼いで出てねと言われたので、分かったと。機嫌のいい時に言ってきますから、うちの親はうまいですそういうコミュニケーションが。学校は中学までしか出ていなくて、学問はあんまりやってないのだけどもうまいです。

だから分かったと。俺が家一軒弟の分を買ってやるとか、ある時はビルを建てて、一番上は俺が住むけど、その下に弟を住ませてやるから任せろと。要するに二人分稼いでやっと人並みというイメージがあったので、家一軒買った位ではまだまだマイナスだというイメージがあり、ハンディキャップ感があったのです、当時。

兄弟で外を歩いたりすると、普通は会話するじゃないですか。会話ができないから、子供の頃本当にやっぱり精神的に未熟だと、知らない人に想像もつかないことをやるのです。

今はもちろんやりませんけど、中学生位からやらなくなりましたが、小学生位の時はつばかけたりとか、話しかけたりするのです。何この人みたいに言われたら、どうもすいませんと謝るのです。

なんて事をやったり、知らないおじさんから、何だお前は、と逆に怒られたりしました。多分普通の子だと思われているけど、いや違うのですよ、みたいな感じです。結構ショックで泣きそうになるわけです。

そういう経験をしているとやっぱり身体障害者のご家庭は大変だなと。自分がその家庭なので。今はまだ私の親は73で元気だから、弟の面倒を見ていますが、もう少ししたら、うちの家内も含めて私も弟の事を真剣に考えなければいけないです。

親には長生きしろよと、俺のためにと冗談で言っていますが、言い合えるのも人間関係なのでしょう。

すでにハンディキャップ感があったと、問題はうちの親もやっぱり私に後で感謝していると言われたのが、よくグレなかったなと言われます。それは多分、ハンディキャップを言い訳して、じゃあ俺もグレていいだろうと思ってグレてしまったら人生終わりなので、僕はその時ラッキーだったのは、なぜか前向きになれたのです。

武器にするチャンスだと。逆にハンデだと思えば、人の2倍やればいいでしょうと。だから小学校の時から人の2倍やって俺は普通だというのが、ずっと根底にあったので、これがいまの行動原理です。

人と同じことをやっても俺は上にいけないと思っているので、未だに思っています。だからやる時は常に人の2倍どうやってやるかということばかりを考えています。基本、これがあったら多少ノウハウ下手くそでも上に上がります。

多分原点はこれです。ある意味、弟が私の身代わりになって、今こういう状況なのかもしれませんし、ちょっと間違えたら私も弟の状態で3歳児の精神状態だったかもしれません。弟に面倒をみてもらったかもしれないです。

2分の1の確率で、私は普通に生活できて、弟が私の代わりになったので、面倒みてやらなきゃということで一体感があります。だからハンデを僕の場合は言い訳にしないで、武器にするように親が仕向けてくれたのです。

それが、お前弟の分まで稼がなきゃだめなのだよ。でもそのあとにやっぱり気を使ってくれたのです。今はやりたいことをやっていいから。

それが第1話のテストの白紙に絵を描いたらまずいのだけども、ある程度僕が色々やりたいことをやっている時に、目をつぶってニコニコ笑って許してくれたのはこういったこともあったのでしょう。

でもやっぱり頼むよと言われたらやらざるを得ないでしょう。同じ目線に立って親から頼まれる、上から目線ではないです。同じ目線で、政行頼むよ、弟の面倒をみてよと言われたら、じゃあやってやると思うじゃないですか。

うまく私のプライドをくすぐりながら、親は思う方向に持っていったのです。
このような感じで私の原点は弟なのです。弟は可哀想なのですけど、いたおかげで人の倍を普通に努力できる人間になれました。

僕は人の倍やってやっと1人前という感じがあったので、これが原点です、実は全ての。ここに今の私のベースがあるのでしょう。2倍やって普通なのです。当たり前に2倍できれば大抵の事はうまくいきます。

参考になればいいなと思いますが、こういった形で人生前向き半生紀2回目の話は、お前は弟の分まで稼がなきゃダメだよと、ハンデを武器にできた私はラッキーでしたということで、また次回もお楽しみということで、今回はここまでお付き合い頂きまして誠にありがとうございました。